平成29年度 砂川市立病院 病院指標
  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 506 87 179 332 446 575 1644 2439 1774 386
 当院は、中空知二次医療圏のほぼ中央に位置し、地域の基幹病院として、地域住民の医療を守る役割を担っています。当院のある砂川市近隣市町以外からの入院患者さんも多く、全体の15%が他の医療圏から治療に来られています。
年齢階級別患者数では、65歳以上の高齢者が入院患者数の6割以上を占め、地域の高齢化が著名に表れているのがわかります。
 年齢別に主な疾患をあげますと、当院は中空知の産婦人科医療センター化により新生児疾患の治療をはじめ、1~10歳未満では、喘息や気管支炎などの呼吸器系や胃腸炎の入院患者さんが多く、10~20歳未満では、骨折が多くなっています。20~30代は産婦人科系疾患が最も多く、当院が「地域周産期母子医療センター」の認定をうけ、里帰り分娩も含めて広域的な役割を担っていることにつながります。 40代からは、悪性新生物が徐々に多くなり、地域がん診療連携拠点病院として、がんの集学的治療体制が整っていることから、化学療法の短期入院などもあります。 50代以降は、狭心症がこれに加わり、60代からは白内障の手術も増えています。70代になると、それらに加え心不全や脳梗塞が多くなり、80代以上では、誤嚥性肺炎も増えてきている状況です。

(一般病棟に入院した時点での年齢を10歳刻みの区分にて表示しています。なお、90歳以上は1つの階級としています。)
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 79 22.46 20.83 32.91 84.68
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 73 10.62 11.99 0.00 70.18
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 67 12.33 10.61 2.99 76.22
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 33 6.36 3.59 3.03 74.94
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2なし 31 35.58 19.65 6.45 76.77
当院の内科は、総合内科・呼吸器内科・消化器内科・血液内科・糖尿病(・脂質代謝内科)の専門医を主に、日々150人以上の外来患者と、80人近くの入院患者さんを診察しています。
 当科の入院患者さんの内訳(DPCデータより)としましては、誤嚥性肺炎が最も多く、続いて化学療法の肺がん、胆管炎、肺癌の生検検査入院、間質性肺炎となります。
 また、入院時併存症として慢性閉塞性肺疾患などの呼吸器疾患の患者さんも多く診ています。
 内科では、肺癌の化学療法治療の患者さんが最も多いのですが、DPC分類にすると化学療法の使用薬剤によりコードが細分化される為、上記集計と若干の相違があります。
 また、消化器系の大腸ポリープ(ポリープ切除術施行)の患者数も、上位TOP3に入りますが、DPC14桁分類に含まれない(短期滞在手術入院)為、症例数に含まれていません。
 なお、成人市中肺炎の症例については、4の重症度別で表示されていますのでご参照下さい。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010160xx99x00x パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 22 28.82 18.66 0.00 77.91
010155xxxxx2xx 運動ニューロン疾患等 手術・処置等22あり 11 31.18 17.26 0.00 62.64
010160xx99x10x パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2あり 定義副傷病なし 11 33.00 20.55 0.00 75.82
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 11 5.82 6.32 0.00 71.45
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 11 26.36 20.83 54.55 85.36
  脳神経内科は、脳、脊髄、末梢神経、筋肉に生じる病気の診療を行なう内科です。
対象疾患で最も多いのは、脳の機能低下が原因で生じる「パーキンソン病」ですが、急性期の脳梗塞も当科で治療するようになり、前年度と比較すると入院患者さんが33%の増となりました。
 他に、脳や脊髄に由来する「多系統萎縮症」や「筋萎縮性側索硬化症」「多発性硬化症」、末梢神経に由来する「慢性炎症性脱髄性多発神経炎」や「ギラン・バレー症候群」、神経筋接合部に由来する「重症筋無力症」などの診療を行っています。いずれも厚生労働省で難病に指定されている疾患ですが、近年では病気の原因や成り立ちが少しづつ解明されてきており、薬物治療や免疫療法、リハビリテーション加療を行なっています。
 また、頭痛やしびれなど普段遭遇しやすい症状の診療も行っているので、御相談下さい。  
(2018年10月から神経内科→脳神経内科に名称変更しました。)
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 260 3.02 3.03 0.00 71.15 心臓カテーテル検査(冠動脈血管造影)
050050xx99130x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等23あり 定義副傷病なし 214 3.57 5.91 0.47 70.99 心臓カテーテル検査(冠動脈血管造影)
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 111 3.85 4.62 0.00 71.47 ステント治療(血管形成術)
050130xx99020x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 定義副傷病なし 87 28.59 24.77 12.64 85.23
050050xx99200x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等12あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 60 3.02 3.19 0.00 70.63
循環器内科の入院症例のうち、約2人に1人(49%)が狭心症の患者さんです。1番多い症例は、心臓カテーテル検査の施行、次いで、経皮的冠動脈形成術施行の症例です。
 狭心症は、動脈硬化が基盤となって心臓に流れる血流が低下することによって、運動時や場合によっては、安静にしている時に胸や肩が痛くなったり、不整脈を起こしてしまう病気です。
 検査入院では、心臓に特殊な細い管(カテーテル)をソケイ部や手首などから挿入し、心臓の動きや病気の種類、重症度を診断いたします。 治療法では、先端にバルーンのついたカテーテルを冠動脈内に挿入し、冠動脈が狭くなっている部分でこのバルーンを膨らませて血管を拡張させ、ステントを狭窄部に挿入して血管を広げ、血流を良くする経皮的冠動脈形成術が代表的です。
 また、狭心症につづき、心不全患者も多く、65才以上の患者が9割以上を占めており、治療と併せ他職種による心不全カンファレンスや心不全リハビリテーションを実施し、退院支援にも力を入れています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 87 4.22 6.32 0.00 3.44
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 82 5.40 6.18 0.00 0.00
030270xxxxxxxx 上気道炎 55 4.05 4.84 0.00 1.56
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 定義副傷病なし 50 4.36 5.94 0.00 1.02
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 46 3.57 5.50 0.00 3.35
 小児科では、気管支喘息や急性気管支炎、上気道炎などの呼吸器系感染症から「嘔吐・脱水」症状を伴う胃腸炎など様々な小児医療に対応しています。
 また、1歳未満の入院患児は4割以上を占め、出生されたばかりの新生児疾患(黄疸や低体重)も当院が「地域周産期母子医療センター」として指定されていることから、多くの症例を治療しています。
消化器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 69 6.20 7.40 1.45 67.07 腹腔鏡下胆嚢摘出術
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 34 9.44 8.98 2.94 68.15
040040xx9909xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等29あり 24 3.33 10.56 0.00 48.79
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 21 11.62 15.61 0.00 71.86
060035xx99x70x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等27あり 定義副傷病なし 20 2.90 4.88 0.00 52.65
 消化器外科で最も多い症例は、胆のう疾患です。胆のう炎は胆のう結石によるものが多く、主に腹腔鏡手術にて胆のう摘出術を行っています。  次いでがんの化学療法の症例となり、計画的に短期入院(2~3日)を繰り返します。  また、ヘルニアや結腸癌などの腹腔鏡下切除術症例も多く施行しています。     -消化器外科へリンク 
乳腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx02x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 単純乳房切除術(乳腺全摘術)等 手術・処置等2なし 22 10.27 10.15 0.00 59.14
090010xx03x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 手術・処置等2なし 18 4.06 6.37 0.00 57.39
090010xx01x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等2なし - - 11.45 - -
090010xx99x01x 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病あり - - 14.62 - -
090010xx03x3xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 手術・処置等23あり - - 9.97 - -
当科は、2016年4月より乳腺専門医・指導医による診療が開始され、入院・外来ともに前年度より患者数は増加しました。
 また、同年9月には、道内には数台しかない最新のトモシンセシス撮影ができる機器に更新したことや、通常のエコーよりも解像度の高い乳腺専用エコープローブにて検査する事で、更に正確な診断が可能となっています。
 乳がんと診断された場合の治療法は、患者さんの状態により手術・ホルモン療法・化学療法・放射線治療など相談して決めています。
 当院は、専門の医師はもちろんのこと、他科の医師や診断医、院内各部署の看護師、その他多くのスタッフがそろい、精度の高い検査・納得のいく治療ができる設備が整っている病院です。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 69 38.52 25.09 1.45 76.20 人工膝関節置換術
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 65 41.95 27.09 15.38 81.97
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病なし 47 6.34 5.21 0.00 64.85
070160xx01xxxx 上肢末梢神経麻痺 手根管開放手術等 33 5.33 5.51 0.00 65.82
160620xx01xxxx 肘、膝の外傷(スポーツ障害等を含む。) 腱縫合術等 29 23.72 11.41 0.00 49.59
 整形外科では、入院患者さんのうち手術治療を必要とする方がほとんどであり、お子さんから高齢者まで全年代の方が対象となっています。地域の高齢化に伴い、膝関節の人工関節置換術や、転倒に伴う大腿骨近位部骨折、前腕骨折の患者さんが上位を占めます。これらの背景には骨粗鬆症も関わっていますので、当院では骨粗鬆症専門外来を設けて、専門医師による診察を行っています。
 次いで多い症例は、手根管症候群です。中年以降の女性に多く発症するといわれ、指のしびれや痛み、筋肉のやせ細りに対して手術治療を行います。
 また、半月板断裂や肩腱板断裂も多い症例となっており、前年度より入院患者さんは増加となりました。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2なし 55 2.69 3.29 0.00 72.84
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり 39 2.69 6.45 0.00 50.38
070010xx010x0x 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 16 2.56 5.80 0.00 56.50
020320xx97xxxx 眼瞼、涙器、眼窩の疾患 手術あり 13 2.38 3.32 0.00 50.00
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし 10 10.70 8.50 0.00 78.90
  形成外科は、やけどや褥瘡、けがや手術の痕をきれいに治す専門の診療科です。
当科の入院患者さんの多い症例は、眼瞼下垂(瞼が下がり開きにくくなった状態)に対する手術治療が最も多く、他に皮膚の下のしこりのような軟部腫瘍や良性・悪性の皮膚腫瘍(できもの)の治療目的に入院される患者さんが多くいます。
 また、唇裂・口蓋裂の手術は大学と協力して治療を行っています。 
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 21 17.43 16.51 19.05 77.00
010040x099x00x 脳内出血(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 20 25.20 19.10 35.00 69.45
010050xx02x00x 硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 18 13.72 11.75 5.56 78.67
010060x2990211 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 定義副傷病1あり発症前Rankin Scale 0、1又は2 17 22.29 18.64 11.76 18.65
010030xx01x00x 脳動脈瘤 脳動脈瘤頸部クリッピング等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 16 12.81 15.61 0.00 63.31 未破裂脳動脈瘤クリッピング術
 脳神経外科では、脳梗塞が最も多い疾患です。脳梗塞の急性期治療では、薬による内科的投薬治療のほかに、早期の場合は、t-PAによる血栓溶解療法や活性酸素除去剤(エダラボン)を用いる症例にも24時間治療が可能な体制で診療を行っています。
他に、脳内出血や硬膜下出血、未破裂脳動脈瘤が入院患者さんとして多い症例です。
 当院は、急性期脳卒中(脳梗塞や脳出血、くも膜下出血など)に対し、正確な病態診断を行うことで治療成績の向上も図っています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050180xx97xxxx 静脈・リンパ管疾患 その他の手術あり 75 1.85 3.20 0.00 65.19
050163xx03x10x 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等21あり 定義副傷病なし 24 11.21 16.8 4.17 76.58
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2なし 16 8.44 12.51 0.00 73.44
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし 13 8.54 12.35 0.00 69.46
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 11 4.82 5.68 9.09 73.18
心臓血管外科は、下肢の静脈瘤が最も多く、続いて胸部・腹部大動脈瘤(非破裂性)や解離性の大動脈瘤です。
 また、肺癌に対する肺の切除術も行いますが、大学病院と連携し紹介している例も多いです。
下肢静脈瘤は足の静脈が太くなり、コブ状に浮き出て見えるようになった状態です。手術は、患者さんの負担が少ない低侵襲治療で行う為、患者さんは2日以内で退院されます。
 また、胸部・腹部大動脈瘤(非破裂性)、解離性大動脈瘤に対しては、人工血管を使用したステントグラフト挿入術が主な治療です。
動脈塞栓症や人工透析用のシャント設置術が昨年より増加しています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 45 7.67 8.95 0.00 74.87
080011xx99xxxx 蜂窩織炎など  手術なし 27 9.00 11.73 3.70 73.00
070560xx99x0xx 全身性臓器障害を伴う自己免疫性疾患 手術なし 手術・処置等2なし - - 17.16 - -
080090xxxxxxxx 紅斑症 - - 10.37 - -
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2なし - - 19.01 - -
 皮膚科は、帯状疱疹が最も多く、次いで蜂窩織炎が続きます。この2つの症例で皮膚科入院症例の8割以上を占めています。
 帯状疱疹は、痛みを伴う水疱を症状とする疾患ですが、重症度に応じて抗ウイルス剤点滴、内服を使用し治療します。蜂窩織炎については、ときに高熱を伴う場合がありますので、入院して治療を行う場合が多くあります。
 最近では、高齢者や複数の病気を持った患者が増え、1週間から10日前後の入院治療を行っています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 57 8.68 7.31 0.00 75.63 経尿道的傍胱腫瘍切除術(TUR-BT)
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病なし 33 9.12 12.34 3.03 69.91
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術等 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 31 6.29 5.75 3.23 65.32 経尿道的尿路結石除去術(TUL)
110280xx99020x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 定義副傷病なし 19 7.16 8.97 5.26 67.37
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2なし 19 10.58 19.01 10.53 75.37
 泌尿器科は、膀胱がん症例が最も多く、次いで尿管感染症、尿管結石となっています。
 膀胱がんは、肉眼的血尿で発見されることが多い疾患です。男性が女性より も2倍ほど多く、またタバコを吸う方は吸わない方よりも4~7倍多く罹患するといわれています。
 また、尿管結石は腎臓で形成された結石が尿管に下降してできます。結石が尿管で通過障害を起こすと激痛が生じ、冷や汗が出たりします。
 当院では、腎不全や前立腺癌の治療を要する患者さんの入院症例も多くみておりますが、DPC分類の14桁にて細分化される為、コードの上位からは省かれています。 
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120260xx01xxxx 既往帝王切開後妊娠 52 9.42 9.67 1.92 30.79
120170xx99x0xx 切迫早産 等 40 21.08 20.41 12.50 29.40
120180xx01xxxx 骨盤位や胎児骨盤不均衡等 帝王切開術 37 9.54 9.75 0.00 33.65
120140xxxxxxxx 流産 31 1.97 2.43 0.00 32.45
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 27 9.15 9.91 0.00 47.56
 産科の分娩実績について、分娩件数は平成29年度556件(平成28年度466件)を数えます。
 産科で多い症例は、前期破水(122例)、分娩経過中に微弱陣痛となって強化した症例(52例)や既往帝王切開後妊娠で帝王切開となった症例(37例)などです。
 また、子宮の良性腫瘍である子宮筋腫や、卵巣が腫れる卵巣腫瘍など、女性婦人科臓器に発生する症例も数多く治療しております。
 平成16年10月より中空知の産婦人科医療機関が集約化され、当院は地域周産期母子医療センターとしての役割を担うことになり、里帰り分娩など他の医療圏からの患者さんも多くなっています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020250xx97xxxx 結膜の障害 手術あり 11 2.00 3.30 0.00 76.09
020220xx99xxxx 緑内障 手術なし - - 3.28 - -
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 - - 2.85 - - 白内障手術
020210xx99x0xx 網膜血管閉塞症 手術なし 手術・処置等2なし - - 6.74 - -
020320xx99xxxx 眼瞼、涙器、眼窩の疾患 手術無し - - 8.46 - -
当院の眼科は、白内障や角膜・結膜の障害、緑内障のほか様々な眼疾患に幅広く対応しています。 当科で最も多い白内障手術は、577例行なわれましたが、「短期滞在手術基本料」として算定される為、上記には含まれていません。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 20 10.40 7.23 0.00 65.85
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 19 5.00 5.48 0.00 42.68
030428xxxxxxxx 突発性難聴 18 10.17 9.18 0.00 64.56
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 17 12.35 5.15 0.00 67.41
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 14 9.79 8.01 0.00 24.86
 耳鼻咽喉科では、慢性副鼻腔炎、扁桃炎や咽頭炎、喉頭炎などの感染疾患、ついで突発性の難聴などの疾患を多く診ています。
 慢性副鼻腔炎の治療は、主に内視鏡下の手術であり、術後の合併症も少なく10日前後の入院となります。
  また、突発性難聴は、突然聞こえが悪くなり、耳鳴りなどを伴うことが多く、発症の原因は不明とされている疾患です。
 その他、甲状腺や咽頭などの腫瘍に対する治療も行っています。
救急科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 12 30.25 20.83 25.00 86.17
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病なし 11 12.36 12.34 0.00 81.36
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 定義副傷病なし 11 28.91 19.94 9.09 82.55
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし - - 5.15 - -
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし - - 7.34 - -
 当院は、2011年地域救命救急センターの指定を受け、軽症の一次医療から重症な三次救命救急患者まで、24時間365日救急医療を展開しております。
 また、当院屋上には、ヘリポートを設置しドクターヘリでの搬送受け入れを行っており、広域な医療圏から迅速な搬送が可能となっています。 さらに、2013年12月にはドクターカーを導入し、医師が緊急用の自動車に同乗して救急現場へ向かい、現場で救急処置を行っています。このような取り組みにより重症患者の救命率の向上を目指しています。
 疾患の集計では、誤嚥性肺炎、尿路感染、腰椎の骨折が多い症例となっていますが、めまいや敗血症患者さんの入院治療もしています。
 入院患者のうち半数以上が救急車による搬入となっており、入院患者のうち65歳以上の高齢者は8割以上を占めています。 
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 12 19 10 44 - - 1 7
大腸癌 - 29 49 79 - 30 1 7
乳癌 21 22 - - - - 1 7
肺癌 20 - 28 116 - 57 1 7
肝癌 - 21 - 17 - 12 1 6.7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
 UICC病期分類とは、国際対がん連合(UICC)によって定められた①原発巣の大きさと進展度、②所属リンパ節への転移状況、③遠隔転移の有無の3つの要素によって各癌をⅠ期(早期)~Ⅳ期(末期)の4病期(ステージ)に分類するものです。  なお、10症例未満は-(ハイフン)で表示してあります。

 
 今回の指標では、入院延患者数を計上しているため、同一患者が入退院を繰り返した場合、回数分がカウントされますので、抗がん剤治療により短期再入院されている患者(ステージ)数が多くなっています。
(外来で化学療法を実施している患者は、上記症例数には含まれません)
 
 当院では、消化器がん治療の方針を外科医・内科医・放射線科医などの専門家が、議論し決定しています。(キャンサーボード)
 再発症例に対しては、標準的治療の他にハイパーサーミアを併用した治療など、集学的治療を行っています。

 胃癌・大腸癌・肺癌・肝癌は低侵襲治療として鏡視下手術を行う例が多くなっています。
 乳癌は、乳腺専門医による、高精度3Dマンモグラフィ(トモシンセシス撮影)検診の普及により、早期発見症例や術前術後の標準的治療症例も増えています。
 
 当院は、地域がん診療連携拠点病院として指定をうけており、がん化学療法認定薬剤師やがん化学療法認定看護師、緩和ケア認定看護師、がん相談支援相談員など多職種で患者さんの治療を支える体制になっています。
 また、がん相談支援センターやがんサロン「カルミア」の活動を通して、地域の患者さんが安心してがんに対する相談ができる体制を整備しています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 54 18.26 79.50
重症 20 20.75 83.25
超重症 - - -
不明 - - -
・市中肺炎とは、病院外で日常の生活を送っている中で発症した肺炎のことであり、上記指標では20歳以上の入院患者数を示しています。なお、10症例未満は-(ハイフン)で表示します。

 A-DROPスコア
 A:年齢(男性70歳以上、女性75歳以上)
 D:BUN(尿素窒素)21mg/dl以上または脱水あり
 R:SPO2(動脈血酸素飽和度)90%以下
 O:意識障害あり
 P:血圧(収縮期)90mmHg以下

・A-DROPスコアの該当数により重症度を計算
軽  症・・・いずれの項目も満たさない  
中等度・・・1~2点を有する
重  症・・・3点の場合  
超重症・・・4~5点の場合 や ショック状態

 肺炎全体の平均年齢は、78.6歳で平均在院日数は17.4日です。
 中等度の症例数が最も多く半数以上をしめており、重症になるにつれ平均年齢が上がり、在院日数も伸びています。
 市中肺炎は、当院において65歳以上の高齢者の死亡退院のうち、癌・心不全・誤嚥性肺炎についで症例の多い疾患です。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 173 29.43 77.17 24.87
その他 24 21.46 76.13 1.52
 当院は、中空知医療圏において、脳卒中患者の24時間対応が可能な脳神経センターとして、画像診断・外科的手術・血栓溶解療法等の専門的な治療を行い、三次救急病院の役割を担っております。
 また、抗凝固薬などの治療と並行し、早期のリハビリテーションの開始やリハビリを専門とした病院への転院調整など、患者さんの退院支援も含め地域と連携しています。
 上記のとおり、発症から3日以内の急性期脳梗塞がほとんどであり、地域の高齢化に伴い発症患者の85%が65歳以上の高齢者であり、平均在院日数は25日を超えています。脳梗塞の患者さんの約半数は、救急車で搬入されています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 126 0.45 1.28 0.00 66.32
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 51 3.96 16.33 3.92 77.33
K6872 内視鏡的乳頭切開術 胆道砕石術を伴うもの 25 3.76 11.20 4.00 78.20
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(選択的動脈化学塞栓術) 17 1.06 9.35 0.00 70.06
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの 16 3.88 13.06 0.00 77.69
 内科では、大腸ポリープの切除、粘膜切除術がもっとも多く上位を占めます。大腸内視鏡検査を行い、ポリープの状況により、後日、数日間の入院で、ポリペクトミー(ポリープ切除)を実施しています。 その他、胆管炎などの治療時の「内視鏡的胆道ステント留置術」「内視鏡的乳頭切開術」や肝癌の血管塞栓術が上位となります。
 また、出血性潰瘍による吐血・下血の治療として消化管止血術も昨年より増えています。
なお、内科の内視鏡的手術件数は、昨年より15%増となっています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 114 2.45 2.50 0.88 70.77
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 43 1.67 1.77 2.33 74.60
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術 急性心筋梗塞に対するもの 41 0.12 17.39 0.00 68.59
K5972 ペースメーカー移植術 経静脈電極の場合 33 6.70 10.24 3.03 79.24 ペースメーカー植え込み術
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術 不安定狭心症に対するもの 25 0.20 12.04 0.00 68.76
 狭心症や心筋梗塞に対する、経皮的冠動脈ステント留置術が多く、四肢の血管拡張・血栓除去術も上位に入ります。  経皮的冠動脈ステント留置術は、先端にバルーンのついたカテーテルを冠動脈内に挿入し、冠動脈が狭くなっている部分でこのバルーンを膨らませて血管を拡張させ、ステントを狭窄部に挿入して血管を広げ、血流を良くする治療法です。
 また、ペースメーカーの治療では、前年度比41%増となっています。
消化器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 81 1.14 4.95 2.47 67.93 腹腔鏡下胆嚢摘出術
K6335 鼠径ヘルニア手術 28 0.86 2.50 3.57 67.25
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 25 1.04 1.80 4.00 58.64
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 24 2.92 8.92 0.00 70.96
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 20 0.40 3.60 0.00 39.20
 消化器外科は、腹腔鏡下で行う「胆のう摘出術」が最も多く、「鼠径ヘルニア手術」「結腸がん手術」と続きます。 腹腔鏡下の手術は、傷が小さく痛みの少ない、手術として当院でも多く行っており、患者さんの回復が早いことやハイビジョン画像精度の向上により拡大視効果を得、より安全・確実な手術が可能となっております。
乳腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4762 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 22 1.00 2.05 0.00 59.09
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 22 1.00 7.50 0.00 59.95
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術・胸筋切除を併施しない) - - - - -
K474-3 乳腺腫瘍画像ガイド下吸引術 - - - - -
K6274 リンパ節群郭清術(腋窩) - - - - -
 乳がんの治療では、多くの場合手術が必要となります。なお、オンコプラスティックサージェリー学会認定施設であり、形成外科と協力し乳房再建(保険適応)を行うことが出来ます。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(膝など) 76 1.64 35.13 1.32 74.97 人工膝関節置換術
K0461 骨折観血的手術(大腿など) 62 1.42 36.85 11.29 79.69
K0732 関節内骨折観血的手術(手、足など) 45 1.33 15.29 2.22 67.56
K0462 骨折観血的手術(前腕など) 37 0.51 14.62 2.70 68.14
K093 手根管開放手術 30 0.27 3.93 0.00 65.80
 当科の手術別患者数の上位は、加齢変化に伴う変性疾患である膝関節の人工関節置換術や手根管開放手術、高齢者の転倒に伴う大腿や前腕の骨接合術を多く行っています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) 48 0.02 1.46 0.00 72.88
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(躯幹) 17 0.94 1.88 0.00 57.00
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術 単純切除 10 0.40 5.10 0.00 77.20
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) - - - - -
K0053 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径4cm以上) - - - - -
 当科で入院する患者さんの多くは、手術を目的としております。症例の上位は、眼瞼下垂(瞼が下がり開きにくくなった状態)に対する手術、皮膚・皮下軟部組織にあるデキモノをとる手術や、さらに皮膚がんの腫瘍切除術が形成外科の主な手術です。 その他難治性潰瘍や褥瘡の治療もおこないます。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 21 0.81 17.86 14.29 78.90
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング 1箇所 16 1.38 15.00 6.25 64.38 未破裂脳動脈瘤クリッピング術
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 12 3.92 7.75 0.00 69.33
K1781 脳血管内手術 1箇所 - - - - -
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭して行うもの) 脳内のもの - - - - -
 脳神経外科は、硬膜下血腫穿孔洗浄術、脳動脈瘤クリッピング、頸動脈ステント留置術が上位を占めます。
 硬膜下血腫穿孔洗浄術は頭蓋骨に穴をあけて、そこから血腫を洗い流す手術です。脳動脈瘤クリッピングは、脳動脈瘤にコイルを詰める治療法です。頸動脈ステント留置術は、頸動脈の狭窄部分にステントを留置させて血管を拡張させる手術です。いずれの手術も低侵襲な治療を目指し、患者さんの負担軽減に取り組んでいます。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 75 0.00 0.85 0.00 65.19
K5612 ステントグラフト内挿術 腹部大動脈 27 1.70 7.00 3.70 74.41
K5611 ステントグラフト内挿術 胸部大動脈 24 5.92 13.79 0.00 76.33
K6172 下肢静脈瘤手術 硬化療法 14 0.00 0.07 0.00 65.07
K610-3 内シャント又は外シャント設置術 13 0.08 1.00 0.00 71.46
 心臓血管外科は、下肢静脈瘤手術が最も多く、次いで腹部・胸部大動脈のステントグラフト手術という血管内治療が主流となっています。 下肢静脈瘤は足の静脈が太くなって、コブ状に浮き出て見えるようになった状態をいいます。静脈内にカテーテルを入れて、ラジオ波を当てて静脈を熱で焼いてしまう治療法です。
 また、人工透析用のシャント設置術が昨年より増加しています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036ロ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 その他のもの 57 1.54 5.81 0.00 75.37 経尿道的傍胱腫瘍切除術(TUR-BT)
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 29 2.31 2.14 0.00 70.90
K7811 経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの 29 1.66 3.79 3.45 66.17 経尿道的尿路結石除去術(TUL)
K610-3 内シャント又は外シャント設置術 22 16.55 18.05 13.64 70.82
K8412 経尿道的前立腺手術 その他のもの 21 3.19 7.76 4.76 75.10
 泌尿器科は、膀胱がんの腫瘍切除術が最も多く、次いで腎不全による血液透析患者のシャント拡張術・血栓除去術、尿路結石破砕術となっています。
 膀胱がんは、60歳以上の男性に多く、喫煙が主な危険因子といわれています。
 また、上位症例数のほかに、前立腺がんに対する根治的前立腺摘除術等を22例、腎腫瘍では11例、腎盂尿管癌においては8例の手術を行っています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術 選択帝王切開 58 3.60 7.38 0.00 33.00
K8981 帝王切開術 緊急帝王切開 47 4.06 7.51 2.13 30.57
K877 子宮全摘術 44 1.20 7.73 0.00 52.75
K867 子宮頸部(腟部)切除術 33 0.18 1.94 0.00 39.64 円錐切除術
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)  30 1.53 4.40 0.00 45.60
 当院は地域周産期母子医療センターとして役割から手術数上位は、帝王切開術が多くなっています。
 また、子宮全摘術は、良性腫瘍の子宮筋腫のほかに子宮頸癌や子宮体癌、卵巣癌など、患者さんの症状に合わせて治療を行います。なお、分娩件数のうち約22%が帝王切開(予定・緊急)となっています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 577 0.00 0.82 0.00 76.76 白内障手術
K224 翼状片手術(弁の移植を要するもの) 11 0.00 1.00 0.00 76.09
K279 硝子体切除術 - - - - -
K2822 水晶体再建術 眼内レンズを挿入しない場合 - - - - -
 眼科は白内障によります眼内レンズ挿入術が、眼科手術全体の96%を占めております。白内障は初期症状として、「まぶしい」や「物が二重に見える」などがありますが、進行すると「かすみ」や「視力低下」などの症状が出てきます。多くの場合は加齢が原因ですが、糖尿病やステロイド、また外傷のために白内障となっている場合もあります。日常生活に支障をきたしている場合には白内障手術が適応となります。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術III型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 19 1.16 8.47 0.00 67.00
K3772 口蓋扁桃手術 摘出 19 1.00 7.42 0.00 27.00
K4631 甲状腺悪性腫瘍手術 切除 - - - - -
K6261 リンパ節摘出術 長径3センチメートル未満 - - - - -
K4571 耳下腺腫瘍摘出術 耳下腺浅葉摘出術 - - - - -
 当科では、慢性副鼻腔炎の内視鏡下手術と慢性扁桃炎に対する口蓋扁桃手術が上位になります。
 鼻の穴から内視鏡という細いカメラを挿入して、モニターで拡大視しながら手術します。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 34 0.41
異なる 28 0.33
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 83 0.99
異なる 10 0.12
 上記項目の発生率を計上しています。「入院契機」とは入院に至った病名を表しています。
入院契機が上記の各傷病名と「同一」は、本来の治療目的で入院したものであり、入院契機と「異なる」は、入院当初の治療から各傷病名が「医療資源を最も投入した」治療となった症例です。また、発生率は、全退院患者数に対する発生率を示しています。
 当院では、24時間365日体制で「地域救命救急センター」として高度専門医療を担っている事から、意識障害やショック状態の敗血症患者の治療も行っています。
 手術・処置の合併症については、人工透析のシャント閉塞に対する拡張術や血栓除去術が37%と多く、次いでCAPD腹膜炎・カテーテル感染などが27%となっています。
 なお、10症例未満は、-(ハイフン)で表示してあります。
 
更新履歴
2018/10/1
平成29年度の病院指標を公開しました。