平成30年度 砂川市立病院 病院指標
  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 640 106 209 309 406 577 1559 2266 1689 358
 当院は、中空知二次医療圏のほぼ中央に位置し、地域の基幹病院として、地域住民の医療を守る役割を担っております。当院のある砂川市近隣市町村以外からの入院患者さんも多く、全体の16%が他の医療圏から治療に来られています。
 年齢階級別患者数では、65歳以上の高齢者が入院患者数の66%を占め、地域の高齢化が著名に表れているのがわかります。また当院は中空知の産婦人科医療センター化や地域の小児科医の縮小により10歳未満の小児患者数が増加しております。
 年齢別に主な疾患をあげますと新生児疾患の治療をはじめ、、1~10歳未満では、喘息や気管支炎などの呼吸器系の入院患者さんが多く、10~20歳未満では、虫垂炎が多いです。20~30代は産婦人科系疾患が最も多く、当院が「地域周産期母子医療センター」の認定をうけ、里帰り分娩も含めて広域的な役割を担っていることにつながります。 40代からは、悪性新生物が徐々に多くなり、地域がん診療連携拠点病院として、がんの集学的治療体制が整っていることから、化学療法の短期入院を行っております。 50代以降は、狭心症がこれに加わり、60代からは膝関節症の手術も増えています。70代になると、それらに心不全や白内障が多くなり、80代以上では、誤嚥性肺炎や脳梗塞も増えてきている状況です。60歳代以降は複数回入院される患者割合も多くなっております。

(一般病棟に入院した時点での年齢を10歳刻みの区分にて表示しました。なお、90歳以上は1つの階級としています。)
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xx0x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 副傷病なし 97 2.31 2.67 0.00 67.15
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 64 13.84 10.08 3.13 75.02
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 62 6.29 10.00 0.00 69.44
040040xx99041x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病あり 50 12.86 17.28 4.00 72.62
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 36 4.72 3.43 0.00 71.78
 当院の内科は、総合内科・呼吸器内科・消化器内科・血液内科・糖尿病(・脂質代謝内科)の専門医を主に、日々100人以上の外来患者と、80人近くの入院患者さんを診察しております。
 当科の入院患者さんの内訳(DPCデータより)としましては、大腸ポリープ(ポリープ切除術施行)が最も多く、続いて胆管炎、肺がんの化学療法、好中球減少症などを発症している肺癌の化学療法、肺がんの生検のための検査入院となります。
 またその他に、嚥下機能が落ちてくる高齢者に多い誤嚥性肺炎も多く診ております。
 内科では、肺がんの化学療法治療の患者さんが最も多いのですが、DPC分類にすると化学療法の使用薬剤や副傷病の有無によりコードが細分化される為、上記集計上と若干の相違があります。

 なお、成人市中肺炎の症例については、4の重症度別で表示されていますのでご参照下さい。        
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010160xx99x00x パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 28 28.71 17.67 7.14 75.86
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 16 6.50 7.28 6.25 61.19
010160xx99x10x パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2あり 副傷病なし 12 39.17 19.73 16.67 75.50
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 11 16.36 20.92 18.18 79.73
010155xxxxx00x 運動ニューロン疾患等 手術・処置等2なし 副傷病なし 10 23.70 13.66 0.00 67.90
 脳神経内科は、脳、脊髄、末梢神経、筋肉に生じる病気の診察を行なう内科です。
対象疾患で最も多いのは、中脳の機能低下が原因で生じる「パーキンソン病」です。またパーキンソン病等の変性疾患で嚥下機能が落ちることによる誤嚥性肺炎も多くなっております。

 他に脳や脊髄に由来する「多系統萎縮症」や「筋萎縮性側索硬化症」、末梢神経に由来する「慢性炎症性脱髄性多発神経炎」や「ギラン・バレー症候群」、筋に由来する「重症筋無力症」などがあります。いずれも厚生労働省で難病に指定されている疾患ですが、近年では病気の原因や成り立ちが少しづつ解明されてきており、薬物治療や免疫療法、リハビリテーション加療を行なっています。
 また、頭痛やしびれなど普段遭遇しやすい症状の診療も行っているので、ご相談下さい。
 (2018年10月から神経内科→脳神経内科に名称変更しました。) 
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 266 3.06 3.01 0.00 70.27 心臓カテーテル検査
050050xx99130x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等23あり 副傷病なし 158 3.06 5.55 0.00 73.22
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 136 25.23 17.66 11.03 84.30
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 112 3.71 4.47 0.00 71.40
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1あり 81 2.00 2.04 0.00 70.48
 循環器内科の入院症例のうち、44%が狭心症の患者さんです。1番多い症例は、心臓カテーテル検査の施行、次いで、経皮的冠動脈形成術施行の症例です。
 狭心症は、動脈硬化が基盤となって心臓に流れる血流が低下することによって、運動時や場合によっては、安静にしている時に胸や肩が痛くなったり、不整脈を起こしてしまう病気です。
 検査入院では、心臓に特殊な細い管(カテーテル)をソケイ部や手首などから挿入し、心臓の動きや病気の種類、重症度を診断いたします。 治療法では、先端にバルーンのついたカテーテルを冠動脈内に挿入し、冠動脈が狭くなっている部分でこのバルーンを膨らませて血管を拡張させ、ステントを狭窄部に挿入して血管を広げ、血流を良くする経皮的冠動脈形成術が代表的です。
 また、狭心症につづき、心不全患者も多く、75才以上の患者が79%を占めており、治療と併せ他職種による心不全カンファレンスや心不全リハビリテーションを実施し、退院支援の対応にも力を入れています。   
 その他に睡眠時無呼吸の検査入院も多く入院しています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 副傷病なし 135 4.97 6.62 0.00 2.90
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 副傷病なし 79 4.80 6.19 0.00 2.23
030270xxxxxxxx 上気道炎 61 4.67 4.96 0.00 1.77
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 48 5.15 6.17 0.00 0.00
100380xxxxxxxx 体液量減少症 42 3.98 9.12 0.00 3.48
 小児科では、様々な小児医療に対応しています。
 患者としては、気管支喘息や急性気管支炎、上気道炎などの呼吸器系感染症や感染症に伴う「脱水」である体液量減少症が上位を占めています。また、1歳未満の入院患児は37%を占め、出生されたばかりの新生児疾患(黄疸や低体重)も当院が「地域周産期母子医療センター」として指定されていることから、多くの症例を治療しています。
 前年度と比較して1.2倍患者数が増加しております。
消化器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 62 5.58 7.30 0.00 66.69
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 52 4.23 4.96 0.00 69.71
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 31 10.97 15.30 0.00 72.61
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 27 10.59 8.95 3.70 77.15
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 21 4.81 5.49 0.00 49.48
 消化器外科で最も多い症例は、胆のう疾患です。胆のう炎は胆のう結石によるものが多く、主に腹腔鏡手術にて胆のう摘出術を行っています。  次いでヘルニアや結腸癌などの腹腔鏡下切除術症例も多く施行しています。 また腸閉塞や虫垂炎などの症例も多く診ています。
乳腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx01x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等2なし 23 9.91 10.59 0.00 64.78
090010xx02x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 手術・処置等2なし 13 4.15 6.23 0.00 55.31
090010xx02x3xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 手術・処置等23あり 12 4.08 8.92 0.00 67.92
090010xx01x3xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等23あり - - 16.24 - -
090010xx99x00x 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし - - 8.37 - -
 当科は、2016年4月より乳腺専門医・指導医による診療が開始されています。
 また、同年9月には、道内にて数台しかない最新のトモシンセシス撮影へ更新したことや、通常のエコーよりも解像度の高い乳腺専用エコープローブにて検査する事で、更に正確な診断が可能となりております。
 乳がんと診断された場合の治療法は、患者さんの状態により手術・ホルモン療法・化学療法・放射線治療など相談して決めています。
 当院は、専門の医師はもちろんのこと、他科の医師や診断医、院内各部署の看護師、その他多くのスタッフがそろい、精度の高い検査・納得のいく治療ができる設備が整っている病院です。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 72 40.71 24.26 1.39 75.14
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 64 40.50 26.30 25.00 82.98
160760xx97xxxx 前腕の骨折 手術あり 48 6.15 5.68 0.00 72.90
070160xx01xxxx 上肢末梢神経麻痺 手根管開放手術等 23 5.96 4.83 0.00 62.87
160610xx01xxxx 四肢筋腱損傷 靱帯断裂形成手術等 23 39.26 18.92 0.00 68.74
 整形外科では、入院患者さんのうち手術治療を必要とする方がほとんどであり、お子さんから高齢者まで全年代の方が対象となっております。地域の高齢化に伴い、膝関節の人工関節置換術や、転倒に伴う大腿骨近位部骨折、前腕骨折の患者さんが上位を占めます。これらの背景には骨粗鬆症も関わっていますので、当院では骨粗鬆症専門外来を設けて、専門医師による診察を行っております。
 次いで多い症例は、手根管症候群です。中年以降の女性に多く発症するといわれ、指のしびれや痛み、筋肉のやせ細りに対して手術治療を行います。
 また、肩腱板断裂や脊柱管狭窄症も多い症例となっております。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2なし 46 2.17 3.15 0.00 74.46
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり 33 2.36 6.33 0.00 45.33
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし 18 5.72 8.16 0.00 82.50
070010xx010x0x 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等 手術・処置等1なし 副傷病なし 11 3.82 5.59 0.00 57.00
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし - - 5.37 - -
  形成外科は、やけどや褥瘡、けがや手術の痕をきれいに治す専門の診療科です。
当科の入院患者さんの多い症例は、眼瞼下垂(瞼が下がり開きにくくなった状態)に対する手術治療が最も多く、他に皮膚の下のしこりのような軟部腫瘍や良性・悪性の皮膚腫瘍(できもの)の治療目的に入院される患者さんが多くいます。
 また、唇裂・口蓋裂の手術は大学と協力して治療を行っています。 
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 27 22.44 16.18 25.93 74.70
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 20 16.55 11.80 15.00 73.85
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 17 26.06 18.72 64.71 65.59
010060x2990411 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病1あり 15 17.27 18.22 20.00 75.53
010030xx01x00x 未破裂脳動脈瘤 脳動脈瘤頸部クリッピング等 手術・処置等2なし 副傷病なし 12 15.17 15.41 0.00 69.17
 脳神経外科では、脳梗塞が最も多い疾患です。脳梗塞の急性期治療では、薬による内科的投薬治療のほかに、早期の場合は、t-PAによる血栓溶解療法や活性酸素除去剤(エダラボン)を用いる症例にも24時間治療が可能な体制で診療を行っています。
他に、硬膜下出血、未破裂脳動脈瘤が入院患者さんとして多い症例です。
 当院は、急性期脳卒中(脳梗塞や脳出血、くも膜下出血など)に対し、正確な病態診断を行うことで治療成績の向上も図っています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術等 92 1.73 2.85 0.00 68.54
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2なし 30 11.3 12.01 3.33 77.07
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし 15 7.53 11.87 0.00 70.27
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2なし 副傷病なし 11 2.45 8.75 9.09 69.27
050161xx99000x 解離性大動脈瘤 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし - - 17.40 - -
 心臓血管外科は、下肢の静脈瘤が最も多く、続いて胸部・腹部大動脈瘤(非破裂性)や解離性の大動脈瘤です。
 また、肺癌に対する肺の切除術も行いますが、大学病院と協力し紹介している例も多くあります。
 下肢静脈瘤は足の静脈が太くなり、コブ状に浮き出て見えるようになった状態です。手術は、患者さんの負担が少ない低侵襲治療の為2日以内で退院されます。昨年度と比較し1.2倍増加しております。
 また、胸部・腹部大動脈瘤(非破裂性)、解離性大動脈瘤に対しては、人工血管を使用したステントグラフト挿入術が主な治療です。
 その他に末期腎不全の方の人工透析用のシャント設置術も多く行っています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 40 7.90 8.98 0.00 69.65
080010xxxx0xxx 蜂窩織炎など  手術なし 36 9.86 12.51 5.56 75.53
100100xx99x0xx 糖尿病足病変 手術なし 手術・処置等2なし - - 22.09 - -
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2なし - - 19.01 - -
080090xxxxxxxx 紅斑症 - - 10.07 - -
 皮膚科は、帯状疱疹が最も多く、次いで蜂窩織炎が続きます。この2つの症例で皮膚科入院症例の75%以上を超えています。
 帯状疱疹は、痛みを伴う水疱を症状とする疾患ですが、重症度に応じて抗ウイルス剤点滴、内服を使用し治療します。蜂窩織炎については、ときに高熱を伴う場合がありますので、入院して治療を行う場合が多くあります。
 最近では、高齢者や複数の病気を持った患者が増え、1週間から10日前後の入院治療を行っています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 62 8.10 7.20 3.23 74.58 経尿道的膀胱腫瘍切除術
110080xx991x0x 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 副傷病なし 61 2.87 2.53 1.64 69.33
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 手術・処置等1なし 副傷病なし 42 6.60 5.62 0.00 62.69 経尿道的尿路結石除去術
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし 37 8.59 12.58 2.70 68.30
110280xx99020x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 副傷病なし 28 4.18 8.77 0.00 68.54
 泌尿器科は、膀胱がん症例が最も多く、次いで前立腺がん、尿路感染症、慢性腎不全となっています。
 膀胱がんは、肉眼的血尿で発見されることが多い疾患です。男性が女性より も2倍ほど多く、またタバコを吸う方は吸わない方よりも4~7倍多く罹患するといわれています。
 また、前立腺がんは無症候であることが多くPSAという血液検査で発見されることが多いです。当院では前立腺がん検査は針生検のための1泊2日で行っています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120170xx99x0xx 切迫早産 等 52 16.62 19.69 7.69 29.33
120260xx01xxxx 胎児心拍異常等による帝王切開 45 8.91 9.63 0.00 31.73
120180xx01xxxx 骨盤位や既往帝王切開後の帝王切開 44 8.98 9.70 0.00 31.89
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 42 2.36 3.20 0.00 37.90
120010xx99x40x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 の化学療法 38 2.76 4.79 0.00 71.21
 産科の分娩件数は平成30年度530件(平成29年度556件)を数えます。
 当科の多い症例は、切迫早産の入院や、胎児の心拍数の低下等がみられ帝王切開となった分娩や、既往帝王切開術の妊娠・分娩管理などがあります。
 また、子宮頚部の上皮内癌や子宮体がん、卵巣がんなど、女性性殖器に発生する腫瘍に関係する症例も数多く治療しております。
 平成16年10月より中空知の産婦人科の公立医療機関が集約化され、当院は地域周産期母子医療センターとしての役割を担っており、里帰り分娩など、他の医療圏からの患者さんも多くおられます。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 319 1.93 2.84 0.00 77.28
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり両眼 13 2.00 5.39 15.38 77.08
020220xx99xxxx 緑内障 手術なし - - 3.14 - -
020210xx99x0xx 網膜血管閉塞症 手術なし 手術・処置等2なし - - 6.81 - -
020250xx97xxxx 結膜の障害 手術あり - - 3.37 - -
 当院の眼科は、白内障や角膜・結膜の障害、緑内障のほか様々な眼疾患に幅広く対応しております。
 その中でも白内障の入院が1番多く全体の96%を占めています。
 当院の白内障手術の入院は、パスに沿って動いており1泊2日や日帰り入院のため在院日数は全国と比較して短くなっております。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 30 5.27 5.43 0.00 47.03
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 26 10.65 7.04 0.00 60.23
030428xxxxxxxx 突発性難聴 22 9.32 9.02 0.00 66.68
030390xx99xxxx 顔面神経障害 手術なし 21 10.10 9.26 0.00 59.62
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 16 4.38 5.10 0.00 69.44
 耳鼻咽喉科では、扁桃炎、慢性副鼻腔炎、ついで突発性の難聴などの疾患を多くみております。
 当科の症例で1番多い扁桃炎 とは、感染により扁桃に炎症を起こしている状態です。症状としては発熱や全身倦怠感などに伴い喉の痛み、物を飲み込むときに痛みが生じます。
 慢性副鼻腔炎とは鼻腔および副鼻腔に細菌の炎症により膿の貯留や粘膜の腫れが生じる病気です。治療は、主に内視鏡下の手術であり、術後の合併症も少なく10日前後の入院となります。
 また、突発性難聴は、突然聞こえが悪くなり、耳鳴りなどを伴うことが多く、発症の原因は不明とされている疾患です。
 その他、顔面の神経麻痺やメニエール病などの前庭機能障害に対する治療も行っています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - 11 - 34 - - 1 7,8
大腸癌 11 27 43 86 - 34 1 6,7,8
乳癌 30 18 10 - - - 1 6,7,8
肺癌 28 - 44 98 - 78 1 7,8
肝癌 - - 11 15 - - 1 7,8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
 UICC病期分類とは、国際対がん連合(UICC)によって定められた①原発巣の大きさと進展度、②所属リンパ節への転移状況、③遠隔転移の有無の3つの要素によって各癌をⅠ期(早期)~Ⅳ期(末期)の4病期(ステージ)に分類するものです。  なお、10症例未満は-(ハイフン)で表示してあります。

 今回の指標では、入院延患者数を計上しているため、同一患者が入退院を繰り返した場合、回数分がカウントされますので、抗がん剤治療により短期再入院されている患者(ステージ)数が多くなっています。
(外来で化学療法を実施している患者は、上記症例数には含まれません。)
 
 当院では、消化器がん治療の方針を外科医・内科医・放射線科医などの専門家が、議論し決定しています。(キャンサーボード)
 再発症例に対しては、標準的治療の他にハイパーサーミアを併用した治療など、集学的治療を行っています。

 胃癌・大腸癌・肺癌・肝癌は低侵襲治療として鏡視下手術を行う例が多くなっています。
 乳癌は、乳腺専門医による、高精度3Dマンモグラフィ(トモシンセシス撮影)検診の普及により、早期発見症例や術前術後の標準的治療症例も増えています。
 
 当院は、地域がん診療連携拠点病院として指定をうけており、がん化学療法認定薬剤師やがん化学療法認定看護師、緩和ケア認定看護師、がん相談支援相談員など多職種で患者さんの治療を支える体制になっています。
 また、がん相談支援センターやがんサロン「カルミア」の活動を通して、地域の患者さんが安心してがんに対する相談ができる体制を整備しています。  
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 12 7.58 58.08
中等症 63 17.25 79.14
重症 41 30.15 84.49
超重症 - - -
不明 - - -
・市中肺炎とは、病院外で日常の生活を送っている中で発症した肺炎のことであり、上記指標では20歳以上の入院患者数を示しています。なお、10症例未満は-(ハイフン)で表示します。

・A-DROPスコアの該当数により重症度を計算
軽  症・・・いずれの項目も満たさない  
中等度・・・1~2点を有する
重  症・・・3点の場合  
超重症・・・4~5点の場合 や ショック状態

 肺炎全体の平均年齢は、79.3歳で平均在院日数は22日です。前年度と比較し1.3倍患者数が増加しています。
 中等度の症例数が最も多く半数近くをしめており、高齢者になるほど重症となり在院日数も伸びています。
 市中肺炎は、当院において65歳以上の高齢者の死亡退院のうち、心不全についで2番目に症例の多い疾患です。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 159 31.68 78.03 28.80
その他 25 27.84 70.28 1.09
 当院は、中空知医療圏において、脳卒中患者の24時間対応が可能な脳神経センターとして、画像診断・外科的手術・血栓溶解療法等の専門的な治療を行い、三次救急病院の役割を担っております。
 また、抗凝固薬などの治療と並行し、早期のリハビリテーションの開始やリハビリを専門とした病院への転院調整など、患者さんの退院支援も含め地域と連携しています。
 上記のとおり、発症から3日以内の急性期脳梗塞がほとんどであり、地域の高齢化に伴い発症患者の90%が65歳以上の高齢者であり、平均在院日数は30日を超えています。脳梗塞の患者さんの58%は、救急車で搬入されています。
 
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 109 0.95 1.37 0.00 67.39
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 52 2.71 21.23 1.92 75.42
K6872 内視鏡的乳頭切開術(胆道砕石術を伴う) 33 3.00 13.06 6.06 75.79
K654 内視鏡的消化管止血術 25 0.16 15.36 0.00 69.44
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(選択的動脈化学塞栓術) 18 1.00 7.61 0.00 73.06
 内科では、「大腸ポリープの切除、粘膜切除術」がもっとも多く全体の32%を占めます。大腸内視鏡検査を行い、ポリープの状況により、後日、数日間の入院で、ポリペクトミー(ポリープ切除)を実施しています。 その他、胆管炎などの治療時の「内視鏡的胆道ステント留置術」「内視鏡的乳頭切開術」や出血性潰瘍による吐血・下血の治療として「消化管止血術」、肝癌の「血管塞栓術」が上位となります。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 82 2.26 2.24 2.44 74.80
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 80 1.39 1.28 0.00 70.91 ステント治療
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 44 4.14 9.32 6.82 78.32
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 38 2.26 5.61 0.00 67.89
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 28 0.00 19.64 3.57 67.07
 下肢閉塞性動脈硬化症に対する四肢の血管拡張・血栓除去術が最も多く、次いで狭心症や心筋梗塞に対する、経皮的冠動脈ステント留置術が上位に入ります。 経皮的冠動脈ステント留置術は、先端にバルーンのついたカテーテルを冠動脈内に挿入し、冠動脈が狭くなっている部分でこのバルーンを膨らませて血管を拡張させ、ステントを狭窄部に挿入して血管を広げ、血流を良くする治療法です。
 また、ペースメーカーの治療も多く行っており前年度と比較し1.3倍に増えております。
消化器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 69 1.25 4.06 0.00 67.09 腹腔鏡下胆嚢摘出術
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 37 3.92 11.16 2.70 73.43
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 35 1.03 2.11 0.00 63.46
K6335 鼠径ヘルニア手術 23 0.91 2.04 0.00 62.52 鼠経ヘルニア
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 20 0.35 3.45 0.00 49.50
 消化器外科は、腹腔鏡下で行う「胆のう摘出術」が最も多く、「結腸がん手術」、「鼠径ヘルニア手術」と続きます。 腹腔鏡下の手術は、傷が小さく痛みの少ない、手術として当院でも多く行っており、患者さんの回復が早いことやハイビジョン画像精度の向上により拡大視効果を得、より安全・確実な手術が可能となっております。
乳腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 25 1.00 2.12 0.00 61.36
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 23 1.13 7.13 0.00 63.70
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術・胸筋切除を併施しない) - - - - -
K4764 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴う)) - - - - -
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈,静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) - - - - -
 乳がんの治療では、多くの場合手術が必要となります。なお、オンコプラスティックサージェリー学会認定施設であり、形成外科と協力し乳房再建(保険適応)を行うことが出来ます。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(肩,股,膝) 91 2.56 37.30 1.10 74.27 人工股関節置換術
人工膝関節置換術
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨,上腕,大腿) 43 1.16 33.19 25.58 83.49
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕,下腿) 43 0.79 3.07 0.00 54.53
K0732 関節内骨折観血的手術(胸鎖,手,足) 37 1.00 13.03 8.11 71.81
K0811 人工骨頭挿入術(肩,股) 26 1.85 44.42 26.92 81.88
 当科の手術別患者数の上位は、加齢変化に伴う変性疾患である膝関節の人工関節置換術や高齢者の転倒に伴う大腿や前腕の骨接合術を多く行っています。
 またその際に入れたプレート等を抜く骨内異物除去も多く行っています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) 31 0.00 1.23 0.00 76.71
K2193 眼瞼下垂症手術(その他) 15 0.00 1.07 0.00 69.80
K0152 皮弁作成術、移動術、切断術、遷延皮弁術(25〜100cm2未満) 13 0.69 2.62 0.00 66.15
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 11 0.73 5.00 0.00 82.36
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(肩,上腕,前腕,大腿,下腿,躯幹) 10 1.00 1.90 0.00 55.80
 当科で入院する患者さんの多くは、手術を目的としております。症例の上位は、眼瞼下垂(瞼が下がり開きにくくなった状態)に対する手術、血流のある皮膚・皮下組織や深部組織を移植し形成再建を行う皮膚弁形成術があります。また皮膚・皮下軟部組織にあるデキモノをとる手術や、さらに皮膚がんの腫瘍切除術も形成外科の主な手術です。 その他難治性潰瘍や褥瘡の治療もおこないます。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 20 0.25 15.55 20.00 74.00
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 14 0.86 18.29 7.14 65.86 未破裂動脈瘤クリッピング術
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) - - - - -
K1781 脳血管内手術(1箇所) - - - - -
K1642 頭蓋内血腫除去術(開頭)(硬膜下) - - - - -
 脳神経外科は、硬膜下血腫穿孔洗浄術、脳動脈瘤クリッピングが上位を占めます。
 硬膜下血腫穿孔洗浄術は頭蓋骨に穴をあけて、そこから血腫を洗い流す手術です。脳動脈瘤クリッピングは、脳動脈瘤にコイルを詰める治療法です。いずれの手術も低侵襲な治療を目指し、患者さんの負担軽減に取り組んでおります。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 79 0.00 0.82 0.00 70.01
K5612ロ ステントグラフト内挿術(1以外の場合)(腹部大動脈) 27 1.52 10.78 3.70 77.11
K5612イ ステントグラフト内挿術(1以外の場合)(胸部大動脈) 16 1.06 7.44 6.25 72.94
K610-3 内シャント又は外シャント設置術 14 0.36 1.71 14.29 70.14
K6147 血管移植術、バイパス移植術(その他の動脈) 13 2.38 5.69 7.69 71.85
 心臓血管外科は、下肢静脈瘤手術が最も多く全体の33%を占めており、次いで腹部・胸部大動脈のステントグラフト手術という血管内治療が主流となっています。
 下肢静脈瘤は足の静脈が太くなって、コブ状に浮き出て見えるようになった状態をいいます。下肢静脈瘤血管内焼灼術とは静脈内にカテーテルを入れて、ラジオ波を当てて静脈を熱で焼いてしまう治療法です。
 その他に、人工透析用のシャント設置術も上位に入っています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 64 1.50 5.95 3.13 74.03 経尿道的膀胱腫瘍切除術
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 48 3.33 4.31 0.00 64.40 経尿道的尿路結石除去術
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 32 0.16 2.94 3.13 71.94
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 18 2.33 7.33 0.00 68.11
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 17 0.47 12.88 17.65 83.76
 泌尿器科は、膀胱がんの経尿道的切除術が最も多く、次いで尿路結石の砕石術、腎不全による血液透析患者のシャント拡張術・血栓除去術となっています。
 膀胱がんは、60歳以上の男性に多く、喫煙が主な危険因子といわれています。
 
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 64 4.66 6.67 0.00 32.48 帝王切開
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 48 4.69 6.77 0.00 31.88
K867 子宮頸部(腟部)切除術 42 0.05 1.31 0.00 37.90 円錐切除術
K877 子宮全摘術 33 1.55 8.58 0.00 47.03
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 27 1.07 3.89 0.00 54.30
 当院は地域周産期母子医療センターとして役割から手術件数の上位は、帝王切開術となっています。
 また、若い世代の子宮頚部の上皮内癌に対する子宮頚頚部(腟部)切除術が増えています。また腹腔鏡による手術も年間100例を超えるようになりました。なお、分娩件数のうち約24%が帝王切開(予定・緊急)となっています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 327 0.00 0.93 0.61 77.23 白内障パス
K224 翼状片手術(弁の移植を要する) - - - - -
K2821イ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(縫着レンズを挿入するもの) - - - - -
K274 前房、虹彩内異物除去術 - - - - -
K279 硝子体切除術 - - - - -
 眼科は白内障によります眼内レンズ挿入術が、眼科手術全体の97%を占めております。白内障は初期症状として、「まぶしい」や「物が二重に見える」などがありますが、進行すると「かすみ」や「視力低下」などの症状が出てきます。多くの場合は加齢が原因ですが、糖尿病やステロイド、また外傷のために白内障となっている場合もあります。日常生活に支障をきたしている場合には白内障手術が適応となります。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 27 1.44 6.07 0.00 20.15
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 23 1.39 8.43 0.00 59.65
K4611 甲状腺部分切除術、甲状腺腫摘出術(片葉のみ) 12 1.25 4.83 0.00 55.25
K309 鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術 10 1.00 0.70 0.00 2.20
K4571 耳下腺腫瘍摘出術(耳下腺浅葉摘出術) - - - - -
 当科では、慢性扁桃炎に対する口蓋扁桃手術と慢性副鼻腔炎の内視鏡下手術が上位になります。
 鼻の穴から内視鏡という細いカメラを挿入して、モニターで拡大視しながら手術します。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 34 0.42
異なる 25 0.31
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 80 0.99
異なる 10 0.12
 上記項目の発生率を計上しています。「入院契機」とは入院に至った病名を表しています。
入院契機が上記の各傷病名と「同一」は、本来の治療目的で入院したものであり、入院契機と「異なる」は、入院当初の治療から各傷病名が「医療資源を最も投入した」治療となった症例です。また、発生率は、全退院患者数に対する発生率を示しています。
 当院では、24時間365日体制で「地域救命救急センター」として高度専門医療を担っている事から、意識障害やショック状態の敗血症患者の治療も行っています。症例数は前年度と比較しほぼ同数となっています。
 手術・処置の合併症については、人工透析のシャント閉塞に対する拡張術や血栓除去術が44%を占め、次いでCAPD腹膜炎・カテーテル感染などが13%、人工関節の破損や脱臼が11%となっています。
 なお、10症例未満は、-(ハイフン)で表示してあります。
 
更新履歴
2019/10/1
平成30年度の病院指標を公開しました。