先輩研修医からのメッセージ

先輩研修医からのメッセージ
植村 和平(自治医科大学卒)

皆さん、こんにちは。砂川の2度目のよいとこのご紹介コーナーです。こういう原稿をしっかり書かせるのも良い病院ゆえでしょうね(笑)。

さて、さっそくおススメするポイント:

・優秀な事務がいる。

 いろんな病院をみるとわかると思いますが、公立病院に来る事務の方々は公務員なので2-4年おきに部署を異動します。そうすると固定で働くわけではないので勝手がわからない人がいたりするそうです。ただ砂川は珍しいことに病院職員はほぼ固定で働くシステムのようで、特に研修医担当の事務の方は優秀で、セミナーの準備は完璧にしていただき、講師陣からもとても好評を得ているようです。
実際に私も外来超音波診療や整形内科のセミナーで有名な隠岐島前病院の院長の白石吉彦先生の丸一日のセミナーを準備した際にはとてもお世話になりました。後日、白石先生とお話したときも、かなりよい研修医病院だとのお褒めの言葉を頂いたエピソードをもらいました。

・黒字病院である。

 これはとても大切なことで、われわれ研修医も給料や待遇面でかなりの厚遇を得ています。例えばJATECをはじめACLS、BLS、BLSO、FCCSなどの資格モノのセミナーは、参加費を含め交通費宿泊費の全額補助金が出ます。(ちなみに消費税8%の現在JATECは参加費だけで62,640円です)他の病院でもあるとは思いますが、年1回の道外出張、道内の出張は無制限。発表する場合は補助ありなどなど補助制度がおそろしいほど豊富です。給料は・・・見学の時に来てもらえれば給料明細を見せてくれる人がいますから、そこで知ってください(笑)。あとはひょんなことで、エコーの機器選定も携わりましたが、気前よく買って頂き本当に感謝しかありません。

・高齢者が多い。

 今の日本はどこでも多くて、他の地域でも高齢化率は高いよ みたいな話しがあると思いますが、そういう数字だけの話ではないです。砂川は実際に空知(医療圏としては北空知、中空知、南空知)をカバーしていて、地元住民の信頼もあるので、遠くからもよく来ます。あとは高齢救急車が非常に多くて、日本の現状の救急現場をよく実感します。国試ではたくさんの症例をみると思いますが、ここにいると主訴“うごけない”の多さに辟易とするぐらいです。そのような日本の未来の現状を実感し、診療し、治療にあたることができる病院だと思います。

これに関しては当院の事業管理者の記事がとても説得力のあることを書かれているので、砂川希望の人は絶対に読んでください!!

田舎が最先端?   砂川市立病院 事業管理者 平林高之 
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中山 奨(札幌医科大学卒)

 こんにちは。初期研修医2年目の中山奨です。簡単に自己紹介させていただきます。平成29年札幌医大卒で、学生時代は弓道部に所属していました。平成29年度から2年間、砂川市立病院初期研修医として働いています。医師3年目以降は札幌医科大学泌尿器科学講座に入局し、泌尿器科医として働くつもりです。

 自分が砂川市立病院を選んだ理由は初期研修医のうちから比較的たくさんのことを経験させてもらえることと、職場環境(温かく見守ってくれるスタッフが多い、施設が綺麗など)です。実際に当院で研修してからも上記については実感しています。また、改めて数ある研修病院の中でも当院の研修は経験重視であると感じます。普段のローテーションでは研修医に経験させてくれる場を提供してくれる上級医の先生が多いですし、やはり救急外来でたくさんの経験を積めるのではないでしょうか。当院は道内では救急車台数などは決して多くはありませんが、1-3次まですべての患者さんを受け入れるという制度のため、救急搬送以外も含めると多くの患者さんが来院していると思います。また、泌尿器科という専門性の高い分野に進む身であるからこそ、この2年間で医者として日常的に出会う症例をたくさん経験できているのはとても嬉しく思います。

 純粋に救急医療に興味がある方だけでなく、むしろ将来専門性の高い分野に進もうと考えている方にも当院の初期研修はオススメできるものだと感じています。
 気になる方は一度でいいので是非見学に来てください。

 

鈴木 麗美(札幌医科大学卒)

 砂川市立病院で研修することを決めたのは、砂川で研修していた先輩の「砂川に来て後悔することは絶対にないよ。」という一言でした。

 砂川での研修を考えている人の多くは、救急外来を研修医主体で行なっていることや、手技がたくさんできそう…などの口コミを聞いたことがあるのではないでしょうか。確かに中空知地区の中核を担う病院だけあって様々な症例が集まり、救急外来では1次救急から3次救急まで研修医が主治医となって診療することができます。様々な手技もあるでしょう。ただ、砂川市立病院での研修の良さは、それだけではありません。

 砂川での研修の本当の良さは、やる気があって貪欲な姿勢に対して限りなく応えてくれる環境だと思います。やりたいとおもったこと(手技、勉強会、学会発表、研修科の選択もかなり幅が広い)は、上級医やコメディカルの人たち、事務の人たちが全力でサポートしてくださり、なんとか実現させてくれます。そして、なによりやる気のある先輩と同期がいます。
(研修医同士が仲良すぎ、飲み会大好き、でもon-offをしっかりしてやるときはやる。)
忙しい日々の中でも、研修医同士で切磋琢磨し試行錯誤しながら、自分たちでより良い研修を作っていけることが、砂川の本当の良さだと思っています。また、そんな代々の砂川市立病院の研修医の姿勢をみて、様々な外部の先生方やOB・OGの先生方がサポートしてくださるという伝統もあります。

 2年間頑張って研修したい!という熱い思いがある人にはぴったりの病院だと思いますので、一緒に頑張りたい人は是非見学に来てみてください。

 

板倉 恒輝(北海道大学卒)

 初期研修の病院を決めるにあたって大事なことはなんでしょうか。救急が強い、給料が良い、アクセスが良い、指導医が揃っている、同期の人数がちょうど良い…etc. 全部大事だと思いますが、全ての条件を満たす病院はおそらく無いでしょう(当院は割と満たしている気がしますが)。あったらみんなそこを選ぶはずですね。では何を重視するべきでしょう?

 答えは人それぞれでしょうが、研修に対するモチベーションを保てる環境が整っているというのは誰にとっても重要だと思います。私にとってのそれは、モチベーションの高い同期や先輩がいること、それをサポートしてくださる先生方がいるということであり、砂川ではそんな環境が整っています。勿論、病院にいる人間は毎年変わりますが、先輩方からの話を聞く限り研修医の積極性と、それをサポートして下さるスタッフの方々が大勢いる環境は変わっていないようです。北海道で研修を考えているなら、是非一度見学してみて下さい。お待ちしています。

 

柴垣 有希(旭川医科大学卒)

 砂川市立病院の研修医として研修が始まり、9ヶ月ほどが経ちました。
研修病院はそれぞれの地域の特色、病院の規模、研修のカリキュラムなどで大きく異なるもので、単純に比較することは難しいですが、皆さんが研修でどういうことを優先的に求めるかを考えながら、それを実現するための近道になりそうな病院はどこなのかを探して貰えればと思います。そのみなさんの選択に少しでも役立てるように9ヶ月間過ごしてみて、研修できて良かった点をいくつか述べようと思います。

 一つは、研修医が主体となって行う救急外来での日当直です。月に4、5回ほどあり、様々な症例を経験します。上級医と2年目研修医と1年目研修医、コメディカルの方々と仕事をするこの臨床現場は実に濃厚で、診療や検査、診断を通して、知識や診療の仕方など多くのことを学ぶことができます。翌日になって研修医同士で前日の症例について話し合っている現場も多く目にし、専門の科の上級医の先生にフィードバックも得られやすい環境にある点はさらに知識構築に役立ちます。

 もう一つは、上級医や研修医間、コメディカルの方々との距離が近い点です。医師同士は医局や救急外来、普段の病棟業務などでも他科と関わる機会が多く、自然に相談しやすい環境にあると感じています。研修医を気にかけてくださったり、アドバイスをいただいたりできる機会も多く、大変恵まれた環境です。医師間だけでなく、看護師、薬剤師、検査技師、臨床工学技士の方々など、関わる機会は多く、相談にも積極的に乗っていただける方たちばかりです。病院全体に研修医を育てようという雰囲気があるので、それに応えるように日々仕事ができるいい環境です。

 実際に研修をスタートして初めて感じる細かいことはまだたくさんありますが、それはぜひ見学に来てもらった時に色々お話できたらなと思います。研修医一同、お待ちしています。

 

二階堂 貴文(北海道大学卒)

 私は北大病院のたすき掛けとして砂川で研修を始めました。お恥ずかしいことに研修が始まるまで砂川に足を踏み入れたことはなく、「救急当直が有名でレクチャーの多い研修先病院」という印象しか持たずに応募しました。今でもその印象は変わっておらず、端的に研修の特徴を表現していると感じており、積極的に自分の能力を高めたい人に合った病院であると思います。

 救急外来は月4~6回程度あたり、軽傷~重症患者まで様々な症例のファーストタッチを研修医がすることになります。1日に受診する患者も多いため、短時間で患者の訴え、病状をつかみ方針を立てる能力が養われることと思います。重症例だけでなくcommon diseaseを見ることが多い点も、プライマリケアや「全身を診る」医師としてのスキルアップにつながる利点かと思います。

 もう一つの特徴と考えているレクチャーですが、岸田直樹先生の感染症レクチャーや外来研修、毎週昼に開催される各科の先生からのミニレクチャーのような教えていただく形式のほかに、毎週開催される日当直フィードバックや抄読会など研修医が主体となって行うプログラムなど多様な学習機会が用意されています。いずれのレクチャーも教科書に載っていることだけではなく、実臨床の経験も踏まえて話してくださりますし、自分たちが研修中に抱く疑問や悩みをぶつけることのできる場でもあります。

 以上2点から、実際の臨床の機会と学習機会の豊富なプログラムをもつ研修先病院と思います。成長には自分の意欲も大切ですが、環境も大事な要因と私は思います。砂川市立病院を研修先として考えている方は、(私のようにプログラムだけを見て決めるのではなく)ぜひ一度見学にいらしてください。

 

山名 杏沙(札幌医科大学卒)

 私は、札幌医科大学のたすき掛けプログラムとして砂川市立病院でこの1年間研修をしています。たすき掛け先の病院として当院を選んだ理由は、札幌医科大学の研修医担当の先生から「北海道の中で一番しっかり研修しているよ」と勧められたからです。私は本州出身なのですが、札幌医科大学への入局に魅力を感じたため、そのまま札幌医科大学を研修病院に選びました。当初は大学で2年間研修する予定だったのですが、あらゆる先生方から外病院でも研修した方が良いと助言されたため、急遽たすき掛けプログラムに変更しました。なので、札幌医科大学以外の北海道内の病院は見学せず全く知らない状態でのたすき掛け病院選びでしたが、研修医担当の先生の一言だけで当院に決定しました。

 当院で1年間研修して思ったことは、研修医に任せてもらえる事がかなり多いということです。その事を1番実感する場面が日当直です。日当直では、救急外来に来た患者さんの診療を、研修医1年目の4月からメインで診させてもらえます。当院はER型救急であり、ウォークインも救急車も一通り研修医1年目がファーストタッチをします。その上で、自分で検査や治療を決めさせてもらえます。当院の研修制度について全く知らずに始まった研修だったので、日当直でまさか自分がファーストタッチで診療するとは思ってもおらず、初日は驚きと緊張に溢れた日当直でした。

 研修医1年目の4月からメインで診させてもらえると書きましたが、メインで診るというのは、放ったらかしにされるという意味ではありません。診療中は、研修医2年目の先輩も後ろで診療の様子を見ていてくれて、検査や治療方針について相談に乗ってくれます。更に、後期研修医以上の上級医の先生も一緒に日当直に入ってくれていて、研修医1・2年目だけで解決出来ない時には気兼ねなく直ぐに相談することが出来る環境にあります。また、日当直の時間帯にも、採血や心電図などの一般的な検査から全身のCTや頭部MRIなどの検査まで行うことが出来ますし、必要であれば各科の待機医にコンサルトする事が出来ます。このように、多くの先輩医師のバックアップがしっかりした環境で研修医1年目の4月から救急外来の診療を任せてもらえることは、他の病院ではなかなか出来ない経験ではないでしょうか。

 当院は中空知の中心の医療機関であるためとても多くの患者さんが受診します。また症例も様々で、処方して帰宅出来る患者さんから緊急手術になる患者さんや心肺停止の患者さんまで診る事が出来ます。私は人よりも物覚えが悪いと思っていて、おそらく他院で研修していたら殆ど成長せずに研修1年目を終了していたのではないかと思っていますが、当院で沢山の症例を経験したことでかなり成長を引き上げてもらったと思っています。

 研修医担当の先生の一言から始まった研修医生活でしたが、当院を勧めてもらえる事が出来てとても運が良かったと思い感謝していますし、当院で1年間研修することが出来て良かったです。