血管造影

部門紹介

血管造影
血管造影とは

手首や肘、太もものつけ根の血管に細い管(カテーテル)を挿入し、目的の場所に造影剤を使って血管の形や血液の流れを調べる検査です。
身体の様々な血管の病気の診断や治療を目的に行います。
心血管造影検査・脳血管造影検査・腹部血管・四肢血管造影検査などを行います。

さらに、主に行われている治療としては

  • 狭心症、急性心筋梗塞に対するバルーン治療やステント留置
  • 脳動脈瘤に対するコイル塞栓治療
  • 頸動脈狭窄に対するバルーン治療やステント治療
  • 肝細胞癌に対する抗がん剤による動注療法や塞栓治療
  • 四肢動脈の動脈硬化による血管狭窄に対するバルーン治療やステント治療などがあります。
使用装置

PHILIPS社製 AlluraXperFD10/10(循環器用)
PHILIPS社製 Azurion7 B20/15(頭部/腹部用) 2022年5月導入
PHILIPS社製 AlluraXperFD20(ハイブリット手術室)
心臓・頭頸部・腹部・四肢等の血管内を映し出すカテーテル検査や血管内治療を行う最新鋭の血管造影撮影装置です。
Azurion7 B20/15は、従来の装置より被ばく低減、画質の向上

主な検査・治療
冠状動脈造影
  • 心臓を栄養している冠状動脈を撮影する検査です。
  • 狭心症や心筋梗塞などにより狭くなったり、詰まってしまった血管の場所とその状態を観察します。検査の結果、治療が必要と判断された場合には血管を広げる治療を行うこともあります。

右冠動脈

左冠動脈
心血管内治療
  • 狭くなった血管を、バルーンという小さな風船で押し広げて血液の流れを良くします。
  • バルーンで広げた血管が再び狭くなってしまわないように、ステントという金属でできた網状の筒で広げた部分をさらに押し広げます。急性心筋梗塞などの緊急時には、24時間体制で治療を行っています。

右冠動脈治療前

右冠動脈治療後
脳血管造影検査

左脳動脈正面  左脳動脈側面

左脳動脈正面  左脳動脈側面

当院では動脈瘤に対するコイル塞栓術、頚動脈閉塞に対する血管形成術等の様々な血管内治療を行っています。
また、くも膜下出血における脳動脈瘤のコイル塞栓術、急性期の虚血性脳血管障害(脳梗塞)に対する血栓溶解療法を24時間体制で行っています。

腹部血管造影検査

 腹腔動脈
  • 腫瘍の良性・悪性の判別や治療
  • 手術の適・不適及び手術の方法や範囲の決定
  • 出血部位の診断を行い、必要な場合には止血治療などを目的に行ないます
肝動脈塞栓術

腎動脈
肝臓内の腫瘍を栄養する細い動脈までカテーテルを進め、そこから抗がん剤を入れ、動脈の血流を遮断し、腫瘍細胞を壊死させる治療法がTACEといいます。
下肢動脈造影

総腸骨動脈
下肢の血管に動脈硬化が起こり血液の流れが悪くなった状態を「閉塞性動脈硬化症」といい、この状態が続くと、そこから足先までが酸素不足、栄養不足状態となり足の痛み、しびれ、冷感などの症状が起こります。心臓の動脈と同じようにバルーン、ステントなどで狭くなった動脈を広げる治療をします。
他にも、大出血を起こす可能性のある病変の血管をふさいで出血を未然に防ぐ治療。
骨折などで、出血している血管をふさぐ止血治療などを行っています。所要時間は検査目的で30分から1時間、治療目的で1~3時間程度です。