平成27年度 砂川市立病院 病院指標
  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 369 100 187 269 405 617 1565 2239 1676 325
当院は、中空知二次医療圏のほぼ中央に位置し、地域センター病院として地域住民の医療を守っている 役割があります。 全体的に、60歳以上の高齢者が7割以上を占め、地域の高齢化が著名に表れているのがわかります。 年齢別に主な疾患をあげますと、0~20歳未満では、喘息や気管支炎などの呼吸器系が多く、加えて 地域周産期母子医療センターを担っていることから新生児疾患の患者もみています。 加えて、20~40代の産婦人科系疾患も多いことも結果としてつながります。 50代からは、悪性新生物が多くなり、地域がん拠点病院としてがん患者を支える体制も実施しております。 60代以降は、狭心症がこれに加わり、70代は、白内障の手術が増えています。 80代以上の高齢になると、脳梗塞や肺炎が多くなっております。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040080x099x0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 147 15.75 14.34 5.44 79.98
040040xx9904xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 79 16.23 13.38 6.33 73.03
060100xx03xx0x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的消化管止血術等 副傷病なし 56 2.59 2.76 0 64.30
内科では肺炎の症例が最も多くなっております。高齢の患者さんが多く、食べ物や唾液などが誤って肺に入り、炎症をおこしてしまう誤嚥性肺炎につきましても増加しております。高齢者は重症化しやすいため入院期間が長くなり、平均の入院日数は約15日程度となっております。「指標4.成人市中肺炎の重症度別患者数等」も合わせてご覧ください。
 次いで、日本人の死因第一位であります肺がん(化学療法施行)の症例。そして消化器系の大腸ポリープ(ポリープ切除術施行)の症例が内科症例数のTOP3となっております。
神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010160xx99x10x パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2あり 副傷病なし 19 48.00 21.49 0 76.11
010160xx99x00x パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 17 39.35 19.00 0 77.88
010155xxxxx00x 運動ニューロン疾患等 手術・処置等2なし 副傷病なし 13 24.85 15.23 7.69 64.15
パーキンソン病が最も多い疾患となっており、神経内科疾患の約4分の1を占めております。パーキンソン病は40~50歳以降に発症する原因不明の神経変性疾患で、手足の震えや、動作が緩慢になったり、転びやすくなったりします。
 筋委縮性側索硬化症につきましては、運動神経に障害をきたした進行性の神経変性疾患でございます。ALSという、まれな疾患で特定疾患に指定されています。
神経内科は、脳、脊髄、神経、筋肉に生じる病気の診察を行う、内科の専門分野です。
循環器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 430 3.03 3.07 0.47 70.26
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 191 3.50 4.87 0 72.48
050050xx99200x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等12あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 105 3.21 3.22 0 72.63
循環器内科の症例のうち、約2人に1人(52.9%)が狭心症の患者さんでございます。1位は心臓カテーテル検査施行の症例。次いで、経皮的冠動脈形成術施行の症例。3位につきましても心臓カテーテル検査(血管内超音波検査実施)施行の症例で、狭心症の症例が上位を占めているところでございます。狭心症は、動脈硬化が基盤となって心臓に流れる血流が低下することによって、運動時や場合によっては、安静にしている時に胸や肩が痛くなったり、不整脈を起こしてしまう病気でございます。検査といたしましては、細長い管のカテーテルを血管を通じて心臓まで到達させ、心臓の動きや病気の種類、重症度を診断いたします心臓カテーテル検査。そして、先端にバルーンのついたカテーテルを冠動脈内に挿入し、冠動脈が狭くなっている部分でこのバルーンを膨らませて血管を拡張させたり、ステントを狭窄部に挿入して血管を広げ、血流を良くする経皮的冠動脈形成術という治療法が代表的でございます。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 副傷病なし 81 3.77 6.31 0 5.36
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 59 4.56 6.17 0 0
040080x1xxx0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳未満) 手術・処置等2なし 40 4.05 5.72 0 1.53
小児科では、急性気管支炎や気管支喘息。さらに肺炎などの呼吸器感染症の症例が多くなっております。特に肺炎や急性気管支炎の症例は平均年齢が2歳未満と乳児の患者さんが多くみられます。また、出生されたばかりの新生児疾患(黄疸や低体重)の症例も多いことがわかります。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060335xx0200xx 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 37 7.16 7.84 5.41 66.43
060035xx99x50x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等25あり 副傷病なし 32 2.88 4.53 0 53.94
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 24 12.54 17.41 0 68.83
外科で最も多い症例は、胆石症や急性胆のう炎などの胆のう疾患です。急性胆のう炎は、腹痛・発熱などの症状を早期に緩和し、入院期間を短縮するためにできるだけ早い時期に手術を行っております。主に腹腔鏡手術を行っており、創が小さいため痛みが軽く、回復が早いのがメリットであります。
 次いで結腸がん(化学療法施行)、直腸がん(化学療法施行)の症例が続きます。化学療法を行うために計画的に短期入院(2~3日)を繰り返しております。  
手術に関しましては、良好な視野(拡大視効果)を生かすため、できるだけ腹腔鏡下に行うよう努めております。
大腸がん(直腸、結腸など)は全国統計によりますと、40歳以降急激に罹患率が上がります。早期に発見するために、40歳以上の方は定期的に検診を受けることをお勧めいたします。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 99 39.09 28.70 25.25 87.98
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 副傷病なし 40 5.55 5.70 2.50 63.93
070160xx01xxxx 上肢末梢神経麻痺 手根管開放手術等 34 6.06 5.88 0 66.15
 高齢化社会をむかえ、高齢の患者さんの転倒に伴う大腿骨近位骨折、前腕骨折が上位を占めました。これらの背景には骨粗鬆症が大きく関わっていると言われております。当院では骨粗鬆症外来を設けて、専門医師による診察を行っております。
 次いで多い症例は、手根管症候群でございます。仕事やスポーツでの手の使いすぎや、骨折やケガなどでも症状が発症することがあります。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2なし 15 4.93 3.54 0 79.07
070010xx010x0x 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等 手術・処置等1なし 副傷病なし 15 6.20 6.14 0 51.80
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり 11 6.09 6.84 0 37.55
当科は、眼瞼下垂(瞼が下がり、開きにくくなった状態)や皮膚、皮下軟部組織(皮膚の下にある組織)にある良性・悪性腫瘍(できもの)の治療目的に入院される患者さんが多くいます。その他、やけどの治療や瘢痕(傷跡)の修正目的等で入院される方もいます。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x099000x 脳梗塞(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 83 22.31 15.80 15.66 75.11
010060x099030x 脳梗塞(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等23あり 副傷病なし 34 21.12 18.08 20.59 70.85
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 25 27.92 19.32 28.00 70.72
脳神経外科は、急性期脳卒中(脳梗塞や脳出血、くも膜下出血など)が上位を占め、特に脳梗塞が最も多く、次いで脳出血でございます。急性期治療では特に脳梗塞の早期からの治療開始(t-PAによる血栓溶解療法)を行っております。また活性酸素除去剤(エダラボン)を用いて脳梗塞による被害を軽減しているところでございます。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050180xx97xx0x 静脈・リンパ管疾患 その他の手術あり 副傷病なし 78 1.83 3.46 0 67.82
050163xx03x10x 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等21あり 副傷病なし 33 12.73 16.65 3.03 76.21
050161xx01x1xx 解離性大動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等21あり 20 21.80 27.07 10.00 70.35
心臓血管外科は、下肢の静脈瘤が最も多く、胸部・腹部大動脈瘤(非破裂性)、解離性の大動脈瘤と続きます。下肢静脈瘤は足の静脈が太くなって、コブ状に浮き出て見えるようになった状態をいいます。心臓血管外科の症例のうち約3割を占め、手術を行いますが2日以内に退院されています。
 非破裂胸部、腹部大動脈瘤、解離性大動脈瘤につきましては、人工血管を使用して破裂を予防するステントグラフト挿入術などが主な治療法でございます。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 39 7.79 8.97 0 73.82
080011xx99xxxx 急性膿皮症 手術なし 28 7.54 11.97 0 69.36
080030xxxxxxxx 疱疹(帯状疱疹を除く。)、その類症 4 8 7.19 0 41.25
皮膚科は、帯状疱疹が最も多く、次いで蜂窩織炎が続きます。この2つの症例で皮膚科症例全体の約7割を超えています。
 帯状疱疹は、痛みを伴う水疱を症状とする疾患ですが、痛みの程度によって、抗ウイルス剤点滴、内服を使用し治療いたします。蜂窩織炎については、ときに高熱を伴う場合がありますので入院して治療を行う場合が多くあります。ともに1週間程度の入院となります。


泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 42 10.55 7.59 2.38 75.71
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術等 手術・処置等1なし 副傷病なし 41 7.15 5.91 0 67.41
110280xx99020x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 副傷病なし 25 8.24 9.81 4.00 75.20
泌尿器科は、膀胱がん症例が最も多く、次いで尿管結石症例です。
膀胱がんは、肉眼的血尿で発見されることが多い疾患です。男性が女性よりも2倍ほど多く、またタバコを吸う方は吸わない方よりも4~7倍多く罹患します。
尿管結石は腎臓で形成された結石が尿管に下降してできます。結石が尿管で通過障害を起こすと激痛が生じ、冷や汗が出たりします。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120260xx01xxxx 分娩の異常 子宮破裂手術等 64 9.61 9.63 0 30.89
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 38 9.95 10.18 0 44.87
120070xx01xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 開腹によるもの等 35 9.74 10.43 0 53.54
産科の分娩実績について、当院の分娩件数は平成26年523件、平成27年は494件です。
 子宮の良性腫瘍である子宮筋腫や、卵巣が腫れる卵巣腫瘍など女性婦人科臓器に発生する症例も数多く治療しております。
平成16年10月より中空知の産婦人科公的医療機関が集約化され、当院の産婦人科は中空知の産婦人科センター病院として診療にあたっています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020280xx97xxxx 角膜の障害 手術あり 2.00 11.68 0 81.00
020250xx97xxxx 結膜の障害 手術あり 2.00 3.20 0 71.00
020220xx97xxx0 緑内障 手術あり片眼 8.50 9.57 0 60.47
平成27年度行ったDPC対象症例数上位3位は上記の通りです。昨年度380例行われている白内障手術はDPC算定ではなく、「短期滞在手術基本料」として算定されているため、上記には含まれておりません。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 24 5.63 5.53 0 45.29
030428xxxxxxxx 突発性難聴 22 9.27 9.60 0 67.23
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 19 10.47 7.76 0 60.47
耳鼻咽喉科は、扁桃炎や咽頭炎、喉頭炎などの感染疾患。ついで突発性の難聴、副鼻腔炎となっております。扁桃炎などの感染症例は、感冒の時や気候の変化、過労などによって起きます。入院治療をいたしますと1週間程度で退院が可能となります。突発性難聴は、突然聞こえが悪くなり、耳鳴りなどを伴うことが多く、発症の原因は不明とされている疾患でございます。平均年齢は67歳ではございますが、子どもが発症する場合もある疾患です。副鼻腔炎は細菌やウィルスが感染することによって炎症が起こり、鼻づまりや鼻水、頭痛など様々な症状が起きる疾患でございます。
 当院の耳鼻咽喉科は耳、鼻、のど頸部(甲状腺、顎下腺など)の疾患やめまいなどの患者さんを診ております。
救急医学科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 副傷病なし 13 33.00 21.52 15.38 74.92
110310xx99xxxx 腎臓または尿路の感染症 手術なし 10 19.40 12.60 10.00 83.00
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2なし 副傷病なし 10 8.70 3.58 0 39.00
 2011年地域救命救急センターの指定を受け、軽症患者から重症患者まで、24時間365日救急医療を展開しております。
2011年地域救命救急センターの指定を受け、軽症患者から重症患者まで、24時間365日救急医療を展開しております。
 屋上にヘリポートを設置しドクターヘリでの搬送の受け入れも行っており、広域な医療圏から迅速に搬送が可能です。
 さらに、平成25年にはドクターカーを導入いたしました。ドクターカーとは医師が緊急用の自動車に同乗して、救急現場へ向かい、現場で救急処置を行います。これらを行うことで重症患者の救命率の向上を目指しているところです。
疾患については、ちょっとした軽症から意識障害のある重症患者まで、幅広く診療しており集計では、胸椎や腰椎の外傷骨折が最も多く、次いで尿路感染症、急性薬物中毒の順になります。
 
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 11 10 34 63 1 2 1 6,7
大腸癌 13 45 27 106 10 11 1 6,7
乳癌 15 17 11 5 0 6 1 7
肺癌 15 16 37 78 13 42 1 7
肝癌 2 15 13 3 5 16 1 6,7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
 UICC病期分類とは、国際対がん連合(UICC)によって定められた①原発巣の大きさと進展度、②所属リンパ節への転移状況、③遠隔転移の有無の3つの要素によって各癌をⅠ期(早期)~Ⅳ期(末期)の4病気(ステージ)に分類するものです。
 今回の集計では、延患者数を計上しているため、同一患者が入退院を繰り返した場合、回数分がカウントされますので、抗がん剤治療により再入院されている患者(ステージ)数が多くなっております。
(外来で化学療法を実施している患者は、上記症例数には含まれません)
 当院では、がん治療の方針を外科・内科の主治医も含めた専門家が集まり、議論し決定しておりますので(キャンサーボード)、外科治療後の抗がん剤治療への連携も迅速に対応でき、最新の集学的治療をチームで行っております。
 主な治療は、胃がん・大腸癌・肝癌・肺癌は低侵襲治療として腹腔鏡下手術を行う例がほとんどです。乳癌については、検診マンモグラフィの普及により早期発見される症例も増えてきております。
 当院は、地域がん診療拠点病院として指定をうけており、がん化学療法認定看護師をはじめチームで患者さんの治療を支える体制のもと、緩和ケア認定看護師も在籍し、がん相談支援やがんサロン「カルミア」の設置など、地域の患者さんが安心して治療を受けられるよう、スタッフ一丸となって診療に当たっております。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
重症度 0 13 9.00 61.38
重症度 1 37 15.14 80.38
重症度 2 50 15.08 81.70
重症度 3 32 18.88 83.06
重症度 4 5 21.80 87.60
重症度 5 2 23.00 77.00
不明 0 0 0
20歳以上の肺炎の重症度と平均在院日数、平均年齢をしめしています。
重症度の分類は、A-DROPスコアを用いております。

1.男性70歳以上、女性75歳以上
  2.BUN 21mg/dl以上または脱水あり
3.SpO2 90%以下(PaO2 60Torr以下)
4.意識障害
5.血圧(収縮期)90mmHg以下

これからの項目により、以下のように重症度分類を行います

重症度0:上記の5つの項目に何れも該当しない
重症度1:上記の項目の1つ該当するもの
重症度2:上記の項目に2つ該当するもの
重症度3:上記の項目に3つ該当するもの
   重症度4:上記の項目に4つ該当するもの
    重症度5:上記の項目に5つ該当するもの


当院では重症度2が最も多く、平均在院日数は15.08日、平均年齢は81.7歳です。重症度1~5では平均年齢が80歳前後、特に重症度4は87.6歳と高齢であることがわかります。平均在院日数は、重症度が高いほど長くなっております。肺炎は、狭心症についで症例数の多い疾患です。

脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内 2 17.00 77.50 0
その他 0 0.00 0 0
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 3日以内 6 17.83 72.83 0
その他 0 0 0 0
I63$ 脳梗塞 3日以内 159 25.52 74.24 17.68
その他 22 23.00 73.82 2.21
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 4 17.25 80.25 0
その他 21 14.05 73.95 0
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 1 75.00 79.00 100
その他 0 0 0 0
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> 3日以内 0 0 0 0
その他 1 2 52.00 0
I679 脳血管疾患,詳細不明 3日以内 0 0 0 0
その他 0 0 0 0
発症から3日以内の急性期脳梗塞が7割以上を占めます。平均年齢は74歳で高齢者が多くなっております。2割の患者さんが、約1ヶ月弱入院したあとに転院する結果となっております。


診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満 55 0.24 1.53 0 65.58
K721-21 内視鏡的大腸ポリープ切除術 長径2センチメートル未満 50 0.36 2.10 0 65.20
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの 26 4.50 13.19 11.54 73.50
 内科では、大腸ポリープの切除、粘膜切除術が上位を占めます。大腸内視鏡検査を行いポリープがあった場合、その状況により後日、2~3日間の入院でポリペクトミー(ポリープ切除)をしています。
循環器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 195 2.82 2.64 0.51 72.05
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 60 1.37 2.25 0 72.62
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術 急性心筋梗塞に対するもの 56 0.00 20.45 5.36 69.25
狭心症や心筋梗塞に対する、経皮的冠動脈ステント留置術が多く、四肢の血管拡張・血栓除去術も上位に入ります。
 経皮的冠動脈ステント留置術は、先端にバルーンのついたカテーテルを冠動脈内に挿入し、冠動脈が狭くなっている部分でこのバルーンを膨らませて血管を拡張させたり、ステントを狭窄部に挿入して血管を広げ、血流を良くする治療法でございます。

外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 61 1.70 5.57 4.91 68.34
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 36 1.17 1.69 2.38 65.15
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 25 2.44 10.36 0 67.96
外科は、腹腔鏡下で行う胆のう摘出術が最も多く、鼠径ヘルニア手術、結腸がん手術が続きます。腹腔鏡下の手術は、創が小さいため痛みが軽く、回復が早いこと、良好な視野のため、手術が安全・確実に行われることなどのメリットがあります。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 84 1.35 34.50 27.38 78.05
K0462 骨折観血的手術(前腕) 65 0.78 15.26 7.69 63.80
K0821 人工関節置換術(膝) 45 2.53 34.84 2.22 74.87
整形外科は、大腿、前腕の骨接合術が上位で、次いで膝の人工関節置換術でございます。高齢化社会をむかえ、高齢の患者さんの転倒に伴う骨折手術が上位を占めました。また、手根管症候群に対する手根管開放手術も多く行っております。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術 肩、上腕、前腕、大腿、下腿、躯幹 17 1.00 .24 0 51.47
K2191 眼瞼下垂症手術 眼瞼挙筋前転法 14 0.07 3.64 0 79.07
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術 単純切除 7 0.86 4.29 0 73.14
当科で入院する患者さんの多くは手術が目的になりますが、その内訳としては、皮膚・皮下軟部組織(皮膚の下にある組織)にあるできものをとる手術であったり、外傷によりできた組織欠損や、当科や他科でできものをとった事によりできた組織欠損を修復するという再建手術を施行しています。その他眼瞼下垂(瞼が下がり、開きにくくなった状態)に対する手術も多く施行しています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 15 4.27 12.20 6.67 71.87
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 13 6.54 24.23 23.08 77.31
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術 その他のもの 11 6.73 29.36 0 64.94
脳神経外科は、頸動脈ステント留置術、硬膜下血腫穿孔洗浄術、頭蓋内腫瘍摘出術が上位を占めました。
 頸動脈ステント留置術は、頸動脈の狭窄部分にステントを留置させて血管を拡張させる手術でございます。硬膜下血腫穿孔洗浄術は頭蓋骨に穴をあけて、そこから血腫を洗い流す手術でございます。いずれの手術も低侵襲な治療を目指し取り組んでおります。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 79 0.00 0.84 0 67.92
K5611 ステントグラフト内挿術 胸部大動脈 21 3.29 16.43 9.52 79.71
K5612 ステントグラフト内挿術 腹部大動脈 19 2.32 11.74 5.26 75.53
心臓血管外科は、下肢静脈瘤手術が最も多く、次いで胸部大動脈のステントグラフト手術、胸腔内バイパス移植術でございます。下肢静脈瘤は足の静脈が太くなって、コブ状に浮き出て見えるようになった状態をいいます。静脈内にカテーテルを入れて、ラジオ波を当てて静脈を熱で焼いてしまう治療法です。

泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036ロ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 その他のもの 54 2.57 7.19 1.85 75.56
K7811 経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの 44 2.23 4.95 0 67.70
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 29 0.21 1.14 0 71.66
泌尿器科は、膀胱がんの腫瘍摘出術が最も多く、次いで尿路結石破砕術です。
膀胱がんは、肉眼的血尿で発見されることが多い疾患です。男性が女性よりも2倍ほど多く、またタバコを吸う方は吸わない方よりも4~7倍多く罹患します。
尿管結石は腎臓で形成された結石が尿管に下降してできます。結石が尿管で通過障害を起こすと激痛が生じ、冷や汗が出たりします。

産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術 選択帝王切開 68 3.79 7.60 0 32.74
K877 子宮全摘術 50 1.80 7.98 0 49.54
K8981 帝王切開術 緊急帝王切開 40 1.65 7.83 0 29.35
当院の分娩件数のうち20%が帝王切開術(緊急や予定)となっています。子宮の全摘出術も数多く行っています。
子宮全摘術においては、良性腫瘍の子宮筋腫の他に、子宮頸がんや子宮体癌、卵巣癌などの手術も含まれています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 380 0 1.01 0 76.61
K224 翼状片手術(弁の移植を要するもの) 4 0 1.00 0 71.00
K2542 治療的角膜切除術 その他のもの 4 0 1.00 0 81.00
眼科は白内障によります眼内レンズ挿入術が、眼科手術全体の95%を占めております。白内障は初期症状として、「まぶしい」や「物が二重に見える」などがありますが、進行すると「かすみ」や「視力低下」などの症状が出てきます。多くの場合は加齢が原因ですが、糖尿病やステロイド、また外傷のために白内障となっている場合もございます。日常生活に支障をきたしている場合には白内障手術が適応となります。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術 摘出 19 1.00 6.37 0 18.00
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 13 1.23 8.23 0 62.69
K331 鼻腔粘膜焼灼術 10 0.60 5.10 0 62.30
耳鼻咽喉科は、扁桃腺手術、副鼻腔炎手術などが上位を占めます。
 扁桃炎などの感染症例は、感冒の時や気候の変化、過労などによって起きます。入院治療をいたしますと1週間程度で退院が可能となります。副鼻腔炎は細菌やウィルスが感染することによって炎症が起こり、鼻づまりや鼻水、頭痛など様々な症状が起きる疾患でございます。鼻の穴から内視鏡という細いカメラを挿入して、モニターで拡大視しながら手術します。術後の腫れもなく、出血量も激減し合併症の少ない手術でございます。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 1 0.01
異なる 6 0.08
180010 敗血症 同一 35 0.45
異なる 30 0.39
180035 その他の真菌感染症 同一 0 0
異なる 0 0
180040 手術・処置等の合併症 同一 13 0.17
異なる 3 0.04
更新履歴
2016/09/29
機能評価係数2の保険診療指数における「病院情報」を公開しました。