挨拶

挨拶

病院事業管理者からのご挨拶
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砂川市立病院
病院事業管理者

小 熊  豊

 -最近の医療を取り巻く状況のご報告を兼ねてー 

 
 

明けましておめでとうございます。皆様にはつつがなく新年をお迎えになられたことと存じます。

 昨年はシリアやアフリカなどで悲惨な戦争が続き、各地でテロ事件が頻発、罪のない人々や子供達に犠牲がおよんだり、難民問題など、痛ましい出来事に世界が翻弄されました。また世界各国では貧富の差が拡大し、回復しない経済状況に苦悩が続いています。英国のEU離脱問題、米国のトランプ大統領選出、フィリピン、韓国の大統領問題、クリミア、ウクライナ問題、中国の海洋進出、北朝鮮問題、ICTのサイバー攻撃等々、政治的には多くの混乱が生じ、自己中心的、覇権主義的対立が生じています。

 日本では気象の著しい変化にみまわれ、北海道では大型台風によって甚大な被害が発生、12月には記録的な大雪にも襲われました。また熊本、鳥取では大地震が発生し、年末には糸魚川での大火なども起きて、人々は家屋を失い、避難生活を余儀なくされる等の大きな災害に遭遇しました。近い将来発生すると言われている首都直下型、あるいは南海トラフ大地震の対策は進んでいるのでしょうか、不安に駆られてしまいます。

 政治的には安倍政権の長期化と権力集中が進み、憲法改正論議が取り沙汰される一方、TTP,年金改正法案、自衛隊派遣法改正、IR法等が数の論理で国会を通過、沖縄では基地問題、オスプレイ墜落事故に揺れています。東日本大震災による福島原発事故の対応は遅々として進まず、大金を注ぎ込んできた高速増殖炉もんじゅは廃炉が決定、原子力エネルギー政策が変わろうとしています。また北海道ではJRの存続問題が顕在化し、公共交通機関としての意義が問題となっています。

 少子高齢化、人口減少が急速に進行し、財政的にも人口構造の点からも地域の存続が危ぶまれており、国、都道府県、市町村は地域創生、経済再生を重要なテーマとして取り組んでいます。医療、福祉の分野においては、超高齢化社会に突入する2025年以降の地域医療の確保に向けて、医療介護体制の再構築、経済的負担の見直しが避けて通れず、地域医療構想、地域包括ケアシステムの円滑な稼働、効率的で過不足のない病床機能の在り方や、医療と介護の切れ目のない連携、住み慣れた地域で最期まで暮らせるよう生活支援体制の確保、充実が図られようとしています。昨年はその端緒として、全国の2次医療圏で地域医療構想調整会議が開催され、圏域の今後の医療、介護の在り方が策定されました(PDCAサイクルのP:プランの段階)。今年からは実現に向けての協議、検討策の施行が始まります(PDCAサイクルのDoの段階)。中空知でも5市5町の首長、医師会、病院、保健福祉関係者が集まって圏域構想をまとめたところであり、砂川市立病院、滝川市立病院では、既に一般病床の一部を地域包括ケア病棟に転換、不足する回復期機能の確保に務めたり、奈井江町立病院では病院内にサ高住を開設、また砂川市では、医療と介護のITリンク(みまもりんく)や、中空知市・町立病院間でのITネットワーク(そらねっと)を開設したりしたところです。

 不足する医療、介護従事者と診療報酬、介護報酬のマイナス改定によって、医療、介護の世界は容易ではない状況に追い込まれていますが、医療、福祉と教育の確保が地域再生、地域社会の存続に必要不可欠と考えます。医療を取り巻く環境は、新たな専門医制度の問題、女性医師のキャリア形成と就労問題、地域枠医師の養成、配置の問題、公的病院に対する交付税削減と新たな公立病院改革プランの策定の問題、医師不足と偏在、過重労働の問題など、多くの難問を抱えています。

 砂川市立病院では新病院開院後7年目に入り、電子カルテの更新や、医療機器の更新、院内診療施設の再整備が急務となっています。平成27年度は職員の献身的努力により、経営的にはキャッシュフローでプラス計上することが出来ましたが、今年度以降は苦しい状況に陥ることも予想されています。しかし私共は決してNegative Thinkingに陥らず、自らが可能なことを一つ一つ着実に実行していけば、輝かしい未来につながると考えています。Positive Thinkingこそ我々にとって必要な根源的活力であり、良質な医療の提供につながるものと考えております。

病院内の様々な状況については病院長の平林先生から報告があると思いますが、今年一年の職員一同の活躍を願い、地域の皆様のご支援に感謝し、皆様が幸多き一年をお過ごしになられますことを祈念して、ご挨拶とさせていただきます。 

院長からのご挨拶

 

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砂川市立病院
院長

平 林  高 之

  

新年あけましておめでとうございます。皆様には新たな気持ちで新春を迎えられたことと存じます。昨年当院に賜りましたご厚情に感謝するとともに本年が皆様にとりまして輝く年であることを祈念しております。

 昨年は熊本の地震に始まり 道内では台風による甚大な被害があり、暮れには新潟で大火と災害にみまわれた年でした。人々を不安に巻き込む暗い出来事が多かったように思います。いまだご苦労されている方々も多く一刻も早い復興が待たれるところです。

 医療の分野では昨年、北海道の地域医療構想がまとめられました。2025年に「団塊の世代」が75才以上になり、それにより増加する医療 介護需要に備えた体制の基礎が作成されました。当院もこの構想のもと地域住民の期待に応えるため、当院のミッションである良質の医療、心かよう安心と信頼の医療を提供し地域に根差し、地域に愛され貢献する病院となるべく、まい進していきたいと思います。

 昨年4月に入退院支援センター、乳腺外科、緩和ケア病床を開設しました。入退院支援センターでは患者さんの入院生活への不安を少しでも軽減させるため入院前に十分な説明を行え、患者さんからも高く評価されています。順次対象科を広げていく予定です。また乳腺外科を開設し空知での乳腺外科の標準治療が可能になりました。さらに当院は地域がん診療拠点病院であることから終末期医療の充実を要請されていましたが、緩和ケア病床をオープンし地域の多くのがん患者さんに福音をもたらしたものと思います。

 当院が属する中空知は急速な高齢化に直面しています。当院は地域完結型医療の中心的役割を果たす使命があり、高度急性期から回復期、在宅医療まで広い範囲の医療をカバーしなければなりません。しかしこれらを担う医療従事者の不足は深刻であり、それによる医療従事者の疲弊は大きな問題です。解決は容易ではありませんが、この限られた医療資源を有効に活用するには医療の場でも機能分担が必要です。

 当院は医療情報の共有化を推進するため、「みまもりんく」と名うったITCを利用したシステムを構築し 市内の医療機関 薬局 介護施設 訪問看護ステーションなどに当院の医療情報を公開しています。昨年からは中空知の自治体病院の電子カルテをお互いに参照できるシステム「そら・ねっと」が運用開始されました。これらのシステムのもと、患者さんには、かかりつけ医をもっていただき、普段は地元のかかりつけ医で診療を受け、いざとなれば安心して当院を受診できる体制を構築できたと思います。これは外来患者数の適正化をもたらし、当院への患者さんの不満の第一位である長時間の外来待ち時間の問題解決にもつながります。患者さんの不満を解消し、医療従事者の疲弊を軽減しながら、重症、救急患者さんを迅速に受け入れ、対応できる体制を維持するにはかかりつけ医の推進がどうしても必要です。それには病院の努力でだけでなく地域住民のご理解 ご協力が絶対にかかせません。是非ご協力をお願いいたします。

 今年も患者さん 地域住民 地域医療機関の皆様のご期待に沿う良質な医療を提供できるように職員一同努力していくことをお誓いいたします。以上をもちまして新年のご挨拶とさせていただきます。