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砂川市立病院 平 林 高 之 |
砂川市立病院は中空知二次医療圏の地域センター病院であり、地域救命救急センター 地域周産期母子医療センター・地域がん診療拠点病院として機能しています。
当院がカバーする中空知医療圏の5市5町の人口は、約10万人ですがさらに周辺からも多くの患者さんが来院されます。
当院の理念は「良質の医療、心かよう安心と信頼の医療を提供する病院。地域に根差し、地域に愛され、貢献する病院」であります。当院は、患者さんや住民の期待に応えるため職員一丸となり診療に臨んでおります。
コロナ禍は、3年を経過しました。当院は、中空知の感染症指定病院であり医療機関の使命として多くのコロナ患者さんを診療しています。コロナは、当初に比べ病原性は低下し死亡率は低くなりましたが高齢者や基礎疾患をお持ちの方にとってはまだまだ油断のできない疾患です。
ワクチンの4回目、5回目の接種や治療の進歩によりコロナの脅威は少しずつ小さくなってきましたが、住民の皆様には気を緩めず、コロナ感染の予防策を引き続きお願い申し上げます。
当院は、コロナ診療と同時に本来の役割である高度専門医療・救急医療を中空知で担う使命があります。当院は、周辺医療機関だけではなく地域の施設・行政と密接に連携を行い、患者さんや市民の皆様の期待にお答えすべく精進してまいります。皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
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砂川市立病院 日 下 大 隆 |
砂川市立病院のホームページをご覧いただきましてありがとうございます。
砂川市は札幌市と旭川市の中間に位置しており、中空知医療圏に属しています。当院の病床数は498床、標榜診療科28科、高度急性期から回復期を担っています。医師数は初期研修医を含めると100数名になります。初期研修医は1学年9名が基本で、上級医・専門医の指導のもと、少なからずの1次救急から3次救急まで様々な救急患者さんの診療に従事しています。彼らのような若い医師やコメディカルを育てていくことが地域で求められている医療を安定的・継続的に行ううえで最も優先されると考えます。高齢者が増加している中でこの地域の医療は十分とは言えませんが、これまで築いてきた砂川市地域包括ケアネットワークシステム(砂川みまもりんく)や中空知医療連携ネットワーク(そらーねっと)を一層活用することで密な地域医療・介護・福祉連携が可能になります。情報を共有し、必要な治療や介護、アドバイスをする関係を発展させていきたいと考えます。
2020年に始まった新型コロナウイルスのパンデミックも間もなく3年になろうとしています。オミクロン株が主流となって肺炎を起こす方は少なくなり、ワクチンなどの普及もあり、やみくもに恐れる必要はなくなってきました。しかし、地域で感染者が蔓延し、当院でも感染者・濃厚接触者となって休務せざるを得ない職員が多くなり、院内クラスターを起こし、一般診療を制限せざるを得ない事態を招きました。今回の新型コロナウイルスの流行を契機として、地域医療を守ることの責任を一層強く感じました。
医師の働き方改革が法制化され、2024年4月から施行されます。働き方改革の目指す先は医療機関で働くすべての人の働き方改革を進め、より良質な医療を提供することです。今後、病院勤務医に対して厳格な労働時間管理(時間外勤務960時間以内)が求められることになりましたが、これにより地域医療、特に救急医療体制の維持が危ぶまれています。当院は、中空知医療圏の救急医療を担う地域救命救急センター病院です。医師の働き方改革導入初期に混乱が生じないようしっかりと対策したいと思います。医師の働き方改革の目標は仕事と家庭生活の両立が支持され、多くの若手医師が病院勤務を希望されることです。そうなることを願っています。
当院は、より入院機能を重視していく予定です。救急医療や産科、小児科、外科、急性期がん診療などで施設の集約化が必須となると思いますが、当院はこれまでの高度急性期・救急・専門的医療を維持し、地域がん診療連携拠点病院としての機能を発展させたいと考えます。しかし、現状の中空知地域の医療をみると日常の生活活動の向上や在宅復帰を目指した医療、リハビリを提供する回復期機能を高めることや在宅医療への関与も必要とされます。
高齢社会において医療・介護の保障は地域の安心を保証する最も重要な要素であり、今後、急性期後の医療体制の充実が重要になってくると思います。複数の慢性疾患を持った高齢者が主体となっていることを考えれば複合的な問題に総合的に対応できる医師が必要です。一般内科医・総合診療医を育てていくことが地域医療を守ることにつながると考えます。高齢者が住み慣れた地域で様々な支援を受けながら安心して暮らしていけるように改善していきたいと思います。