砂川市立病院附属看護専門学校 平成25年度自己点検・自己評価

看護専門学校

砂川市立病院附属看護専門学校 平成25年度自己点検・自己評価
Ⅰ 経過

本校では自己点検・自己評価を「看護師等養成所の教育活動等に関する自己点検・自己評価指針作成検討会」報告書を基に9領域、78項目の評価表を作成し、平成23年度に実施した。
隔年実施との取り決めにより、平成25年度に2回目の自己点検・自己評価を実施した。
平成23年度の結果から、あげられた領域毎の課題は以下の通りであった。

Ⅰ教育理念・目的・目標
1 学校評価を基にした見直し(特に継続教育について)
Ⅱ教育課程・教育活動
2 授業評価の統一
3 単元間の重複や整合性の明確化
4 実習施設への教育理念・目的・目標の浸透
Ⅲ学校経営・管理運営
5 財政基盤の理解
6 施設設備の計画的整備

7 健康管理委員会の設置
8 関係者への広報と協力・支援の確保
9 学生募集の広報等ピーアール
Ⅳ教員の育成
10 業務の整理と効率化
11 教員間の協力体制の整備
Ⅴ入学・卒業対策
12 卒業生の状況把握と分析
Ⅵ地域貢献・国際交流
13 国際交流を見据えた環境作り

下線部分を平成24年度より取り組むべき重点課題として、とりあげ教育活動を行ってきた。
その結果を平成25年度の自己点検・自己評価で検証するとともに残された課題や新たな課題を明確にしていきたい。

Ⅱ 自己点検・自己評価の目的・目標
目的

砂川市立病院附属看護専門学校、設置の使命、教育理念に基づいた質の高い看護師を地域に送り出すために自己点検・自己評価を行い、教育水準の維持・向上を図る。

目標
  1. 看護師養成所としての教育水準の維持・向上をはかる
  2. 創意工夫のある教育を追及する
  3. 健全な学校運営に向けての取り組みを行う
  4. 社会に対して学校の現状や活動をアピールする
Ⅲ 自己点検・自己評価方法
  1. 本校教職員による評価 11 名
    回収率 90.9%(10名)
  2. 評価基準
    4 よく当てはまる
    3 だいたい当てはまる
    2 あまり当てはまらない
    1 当てはまらない
  3. 実施日 平成26年2月17日~2月28日
Ⅳ 自己点検・自己評価の内容

自己点検・自己評価の内容については下記PDFファイルをご覧ください。

Ⅴ 評価結果
1 集計方法
「領域別比較」

各領域の小項目について、評価された数値を領域毎、評価基準別に集計し平均値を出した。
また平成23年度の「領域別比較」を載せ、平成25年度との比較を行った。

「領域別評価」

各領域の小項目毎に、評価された数値の平均を出し平成23年度との比較を行った。
小項目を評価基準別に集計したものを参考として載せた。
なお評価は、平成23年度との比較と重点課題を中心に行っている。

2 領域別比較

評価基準4と3を肯定的評価、2と1を否定的評価として、4と3の合計が80%に満たない項目のある領域について見た。
平成23年度は「Ⅲ学校経営・管理運営」「Ⅳ教員の育成」、「Ⅴ入学・卒業対策」であったが、平成25年度は「Ⅳ教員の育成」のみとなり、評価も10%程度上がっている。他の領域の評価も全て上昇している。

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3 領域別評価

平成23年度においても、全体評価は高く、本校の理念である「地域医療への貢献、生命の尊重、人間の尊厳と
権利の尊重、科学的思考を基盤とした学生の主体性の尊重と人間性の陶冶」など学校の特色を反映させており、
それが教育目的、教育目標に至るまで一貫性があると評価されていた。平成25年度ではそれが、より高く評価
されており、教育指針として日々の教育の中で意識されていると考えられる。

平成24年度の重点課題であった、授業評価は、各自で行っていたものを統一し、学生自らの授業への取り組み姿勢、教員の授業の工夫、単元目標への到達を確認できるようにした。このことにより各教科の内容や大切にしていることが以前にもまして理解でき、平成23年度に若干低かった教育内容の重複改善している。チームによる教育内容の検討を行っており、結果を教務会議へ反映させることにより、学生の評価、指導など一貫性が保てている。評価は殆どの項目で上昇しているが、学生の看護実践体験の保障で、の評価が低くなっている、臨床の忙しさが増す中で、意見にもあるように指導者個人の努力で十分な指導ができない状況が伺える。平成23年度評価の低かった、「臨地実習施設は、養成所の教育理念、教育目的、教育目標を理解しているか」については、若干の上昇が見られ、少しずつ浸透していることが考えられる。
意見として、学生の看護実践体験の保障について、「臨地実習施設は学生の学習を支援する体制を整えているか」「臨地実習指導者と教員の役割の明確化」「臨地実習指導者と教員の協力体制」については指導者との打ち合わせ時に確認できると良い、同じく「臨地実習施設は学生の学習を支援する体制を整えているか」について業務が多忙なため努力はされているが、難しいこともあるように思う。指導者のゆとりがないのではないか同意書の活用があるなどがあった。

平成23年度の重点課題であった、「財政基盤の理解」も「施設設備の計画的整備」の評価も上がっている。職員会議を設け事務方にも入ってもらうことによって、互いの意思の疎通を図ることが少しずつできるようになり、財政状況を理解した上で、施設の整備や教材の計画的購入など、先を見ながら教育を考える姿勢が浸透してきていることがうかがえる。広報については意見にもあるように、もう少し教育の特徴や魅力を伝える必要がある。
意見として、広報について、ホームページがまだ充実していないがあった。

平成23年度重点課題であった、事務分掌の明確化、チームによる教育内容の検討、担当業務の集約又は分散など「業務の整理と効率化」は徐々に進んできており、「教員が授業準備のための時間がとれる体制を整えているか」の評価が上がっており、「学生に対し効果的な教育、指導を行うために、教員間の協力体制を明確にしているか」の評価がかなり高くなっている。しかし意見にもあるように、仕事の持ち帰りや意欲があっても研究活動の保障や自己啓発の時間などはまだ十分に確保できていない状況にあるため、一層の「業務の整理と効率化」を図る必要がある。
意見として、日常の業務に追われ研究活動ができない現状にある、「授業の準備」は土日若しくは在宅でしていることが多い、「研究活動」については、できればしたい。「教員間の協力体制については」整ってきているため不安がなくなった。などの意見があった。

平成23年度の重点課題であった「卒業生の状況把握と分析」は卒後実践能力調査を平成24年度より実施しており、若干強化の必要な部分はあるが、本校の技術教育の妥当性がほぼ検証されている。また卒業の「到達状況の分析」については毎年行っている教育目標到達度分析で教育目的の達成が確認されており、また国家試験合格率にも反映されている。「選抜の一貫性」については若干評価の下降が認められるが、大学進学を目指し併願する受験生も多く、教育理念に合致し、また将来地域に貢献できる人材確保に苦慮している状況の反映と思われる。

国際交流については、「授業科目の設定」の評価が低くなっているが、意見にもあるように、現状として災害看護に時間がシフトしており、学生が国際交流に目を向けられるような設定にはまだできていない。今後教育内容を検討し、自分と世界、地域と世界といった考え方が更にできるようにしていく必要がある。
意見として、地域貢献では、模擬患者さんの協力を得られているところは資源の活用になっている、・ホームページの活用(年に1回見直し)があり。国際交流では、担当科目の中に意識して取り込んでいない、災害のみなどがあった。

 

Ⅵ 今後の課題

上記の結果から見た今後の領域別課題としては、以下のものがあげられる。
(平成25年度評価平均3または3を下回るものを列挙した)
下線のあるものは平成26年度重点課題

Ⅱ教育課程・教育活動

(1)実習施設への教育理念・目的・目標の浸透(平成23年度課題に引き続き)
(2)実習施設の学生の支援体制の整備

Ⅳ教員の育成―業務の整理と効率化(平成23年度課題に引き続き)

(3)教員の授業準備時間の確保
(4)研修、学会参加の成果の還元
(5)研究、調査活動の実施と保障
(6)他の教員の授業参加、講評

Ⅵ地域貢献・国際交流

(7)国際交流を見据えた環境作り

Ⅶ 資料(評価内容詳細)
砂川市立病院附属看護専門学校 学校評価

評価基準・評価内容詳細につきましては下記のPDFをご確認ください。