PET

部門紹介

PET
PETとは
  • PETでは、ブドウ糖に放射線を出す薬をくっつけて、身体に注射します。がん細胞は、正常な細胞に比べて、ブドウ糖を多く摂りこむ性質があるため、たくさん放射線を出します。この放射線を身体の外からPETという装置を使って画像にします。PETという言葉は検査を表すと同時に、装置の名前でもあります。
  • PETだけでも診断できますが、より正確に場所を特定するためにCTも同時に撮影する検査をPET-CTといいます。当院の装置はこのタイプです。
検査内容
  • 検査では仰向けに寝て、一度に全身を撮影します。注射後1時間後と3時間後と2回撮影しますので、来室から終了まで4時間弱かかります。
  • がんを見つける確率が高く、5mm~10mm程度の大きさでも見つけることができるため、病期診断、転移、再発の診断に有効といわれています。
  • 検査前6時間は絶食になります。前日からは激しい運動も控えて頂きます。当日は水を500ml程度用意していただきます。
  • 医師の指示により、造影剤を使用してCTを撮影する場合があります。造影剤の副作用に関しては下記をご覧下さい。

PETがん検診
  • 当院では平成23年7月より、PETによる検診を開始しております。詳しくは下記をご参照下さい

ご注意

PETによるがんの発見は絶対ではありません。見つからない場合があることをご承知下さい。

使用装置

PET-CT:アメリカGE社製Discovery PET/CT600

症例
(1)大腸癌肝転移1、肺転移2を認める

PETのみ表示

PETとCTの同時表示
(2)右肺癌原発巣①、リンパ節転移②を認める肩への集積③は関節炎

PETのみ表示

PETとCTの同時表示
(3)リンパ腫両側腋窩①、両側鼠径②周囲に多発するリンパ腫を認める

PETのみ表示

PETとCTの同時表示
PETに関するFAQ
Q1.PETがん検査による痛みや不快感はありますか?
  • A1.静脈注射を行い、検査機器の上に横になるだけですので、注射時以外、検査での痛みや不快感はありません。
Q2.検査前に食事、生活の制限はありますか?
  • A2.がんのPETがん検査では血糖値が関与しますので、来院時刻の6時間前から絶食してください。また、糖分の含まれる飲物もおやめ下さい(水はかまいません)。前日までのお食事は通常どおりでかまいません。検査前日と検査当日は激しい運動を控えてください。
Q3.何か準備するものはありますか?
  • A3.余分な薬剤を体外に放出するために、500mlぐらいの水を用意していただきます。また、ボタン・金属類のついてない着替えをご自身で用意されてもかまいません。
Q4.PET-CT検査における被曝量はどれくらいですか?
  • A4.放射性医薬品による被曝量とCTによる被曝量とを合わせて十数ミリシーベルトといわれています。胃のバリウム検査での被爆量は4.0mSvミリシーベルトですから、一般的な検診で行われる検査と比較しても被曝量はごくわずかです。
Q5.検査にかかる時間はどれくらいですか?
  • A5.検査受付から検査終了、退室まで4時間弱です。
Q6.PETがん検査は保険診療の対象になりますか?
  • A6.健康診断目的の検査において保険は適用されません。また、厚生労働省の基準に基づき、がんの既往歴があり、再発が疑われる方、主治医が現在がんの疑いがあると認める方のうち適用範囲内の方が対象となります。詳しくはご相談ください。
Q7.PETがん検査ではどの範囲を検査するのですか?
  • A7.眼の上、眉あたりからお尻の下までの体幹部の内臓全般を一度に検査します。
Q8.PETがん検査ではどんながんが発見できるのですか?
  • A8.PETがん検査では、大腸がん、肺がん、乳がんなどの多くのがんを検出しますが、完全ではありません。薬剤は尿として排泄されるので、腎臓や膀胱などは苦手です。しかし、他の検査と組み合わせることにより、苦手な部分を補うことができます。
Q9.がんの性質がわかるのですか?
  • A9.がん細胞は正常細胞の3~8倍ものブドウ糖を摂取する性質があるため。体内にがん細胞がある場合、薬剤が強く集積します。その取り込み度合いから腫瘍の性質について診断することが可能です。
Q10.転移したがんもわかりますか?
  • A10.PETがん検査はがんの転移を発見するのに大変役立ちます。転移の有無によって治療法が大きく変わるため、事前に転移の有無を確認することは治療方針を決定する上で非常に重要です。また治療後の経過観察にも有用といえます。
Q11.がんがみつかった場合、その後の治療は?
  • A11.検査後、病変が認められ、さらに精密な検査が必要な場合、または治療の必要性があると診断された場合は当院の診療科または、希望される医療機関へご紹介いたします。